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ミナリ


『大切なことはすぐそばにある』

映画を観た感想をシンプルに一言で表すとき、この言葉となることがあります。
しかし、その大切なことを日常の生活において、ずっと覚えていることがなかなかできないのです。
時折、この大切なことを思い出すために映画を観ているとも言えてしまうぐらいに。

この映画のラストシーンにも、このことが描かれていました。


私にはもうすぐ三才になる息子がいます。彼はもうすぐ九十歳になる私のおばあちゃん、彼にとってはひいおばあちゃんのウメちゃんが大好きです。
私の両親と祖母は三人で暮らしているのですが、私たち家族もすぐ近くに住んでおり、三人が住むリビングに訪れることが多々あります。
私が用事などで両親と話をしていると、息子は「ちょっと“ウメちゃん”のおへやいってくる」などといっちょ前なことを言って部屋に入って遊んでもらっています。
面白い関係です。

四世代同居をしていた自分の小さなころを思い返しても、学校から帰ると同じく九十歳のばぁばの部屋に真っ先に向かい、二人でテレビを見ていました。
不思議ですね。


言葉を喋ることができず、子どもに花札を教えることしかできなかったとしても、おばあちゃんが子どもを見ているときの優しさを子どもは感じ取ることができるのでしょうね。

<すべてのおばあちゃんに捧ぐ>
エンドクレジットに出てきた、この言葉が沁みました。

おばあちゃん役を演じられたユン・ヨジョンさん、第93回アカデミー賞 助演女優賞 おめでとうございます!

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