やまなしぐらし #2

「山梨は山に守られているから、災害には強いんだよ。」

山梨に来てから、幾度も聞いた、”山に守られている”って言葉。地元ならではの感覚が表れてて好きだなって思う。

ただ、今回の台風にはそうもいかなかったよう。

県内各地で土砂崩れや道路の崩壊、倒木など、生活路が被害を受けている。中央本線は高尾-大月で復旧の見通しが立たず、高速中央道・国道20号も土砂の影響で通行止めが続いている。甲府盆地から東京方面へ出る手段は、実質、御殿場IC経由という大幅な迂回しかない。(長野経由の新幹線とか細い下道とか他にもいくつか方法はあるかもしれないが、時間とコストを考えると多分、これがベスト)

ほぼ、陸の孤島、、、

陸の孤島といえば、5年前にも大雪で交通網が遮断されたことがあったらしい。その時は車の立ち往生が問題となり、身動き取れない状況が続いたという。もちろんこの時の山梨を私は知らない。だが、”あの大雪は、ほんとにえらかった~”という話を、これも幾度となく聞いてきた。

結局、その大雪からどのくらいでどう復旧したのかは分からないが、交通網が遮断されているという状況は同じなのではないかと思う。まだ今回は、県内で身動きが取れており、遠回りとはいえ県外に通じる道が残されている分、ましかもしれない。より早い機能回復・復旧のため、5年前の大雪の経験を活かしてほしい...

都心部・他県へ出荷する農作物、精密機器の工場群。山梨の産業は県外に繋がることで支えられている。コンビニやスーパー、飲食店だって、入荷がなければ営業できない。

つまり何が言いたいかって、

「山に囲まれてるから大丈夫」って、確かに甲府盆地は守られてるかもしれないけど、そこへ繋がる道が遮断されたら弱いよね、てこと。

命は大丈夫でも、生活が大丈夫じゃない。