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英語の地味な暗記作業から逃げないためのAnki活用

最近は単語や表現の暗記にAnkiというアプリを使っている。

Ankiはカード形式で単語や表現を覚えることをアプリ上で実現するもの。

上で紹介したAnkiのオフィシャルページはすべて英語なので、紹介しやすいAnki日本語マニュアルからAnkiの解説を引用すると、

Anki は 物事を憶えるのを楽にするプログラムです。伝統的な学習法と比べて Anki は ずっと効率的なので、あなたは 学習時間を大幅に節約したり 身につける知識量を大幅に増やしたりできます。(中略)

Anki の背景には 2つのシンプルなコンセプトがあります: 能動的に思い出すテスト (active recall testing) と 間隔をあけた復習 (spaced repetition) です。これらについては何十年も前に科学論文が書かれたのですが、ほとんどの学習者はこれらを知りません。これらの働きを知れば、あなたはずっと効率的な学習者になるでしょう。
(出所:前書き (Introduction) - Anki日本語マニュアル Wiki*

となっている。

詳しく読むと、この最後で出てくる「ほとんどの学習者はこれらを知りません」という部分、特に「間隔をあけた復習」は実はいろいろなところで言われているので知っている人は意外と多いかもしれない。

しかし、実際には「理屈は知っていてもついつい復習を怠けてしまう」というところに問題がある。この問題を強制的に解決してくれるのがAnkiというアプリだ。

Ankiの存在自体は前から知っていたものの、最近まできちんと使っていなかった。それを使うきっかけになったのは、Twitterでいつも投稿を見ている英検、仏検、中検で1級を取っていて、いまはイタリア語を中心に勉強しているという@UncleMonoglotさんのこの投稿。

この投稿で書かれていることを、実際にはどうやってやっているのか、そこでAnkiをどう使っているのかを垣間見られるのが、@UncleMonoglotさんのこのブログの記事。

該当する部分を引用するとここ。

僕は、この本に出てくるイタリア語のセンテンスを全てANKIを使って記憶するつもりです。

実は、こういう語学教材に出てくるセンテンスを「順序に従って」暗記していくのは大きなメリットがあります。

大抵の場合、文法の解説に付随して複数のセンテンスが紹介されるので、素直に順序に従ってセンテンスを暗記すると、文法のポイントをしっかり学べるのです。

ここまで丁寧にやって、あの実力があるのかと感心して、自分もAnkiを使い込むことにした(単純)。

使ってみると、上でも書いた「復習を怠けるという問題を強制的に解決してくれる」ことを実感できると思う。

いまは日→英で覚えたい単語帳と、日々の勉強や英語での情報収集で覚えたいと思った表現を入れている。

例えば、NHKラジオ講座「実践ビジネス英語」の6月28日放送分で出てきた次の文は、「広報」という箇所と後半の「活力」以下のところを置き換えれば、いろいろな場面で使えそうだと思ってAnkiに入れた。

 "Whenever I'm asked what it takes to be a successful public relations professional, I list high energy, hard work and a high tolerance for pain."
「広報のプロとして成功するために必要なことを尋ねられるたびに、私が挙げるのは、活力、勤勉さ、苦痛に対する高い耐性です。」
(出所:「実践ビジネス英語 6月号」59ページ)

そういう感じで覚えたいものをどんどんAnkiに入れては、入れたものを覚えるために、カードめくりのような感じで何度も単語や表現を見ては、自分の記憶力の悪さと戦っている。

1日でもAnkiから指示される復習をこなさないと、次の日には怠けた分も含めた復習がどっさりと課せられることになる。

きっと、もっと細かく機能を調べると、今以上にいろんなことができるんだろうけど、基本的な使い方を押さえるだけでも十分に役に立つアプリだ。

語学でも、その他のものでも、ついつい楽な道を探してしまうけど、何にしても王道はなし、特に語学では理屈は押さえつつ、暗記を避けてはとおれないことを再認識して、Ankiに急かされながら暗記を進めていこう。

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Photo by Reinhart Julian on Unsplash

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