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続けるために「成果」は「出す」のではなく「見つける」

2019年が始まってそろそろ半年が過ぎる。

今年の1月に立てた「今年はこれをやるぞ!」ということは続いているだろうか?

続けることは、なぜ難しいのか?

「続ける」ということは、なんとも難しい。

外から強制されているようなものでなければ、「今日は仕事が忙しすぎたから特別に…」というような感じで、いくらでも言い訳をつけてサボることができる。

いやいや、外から強制されているものでも、あるいは「続けなければ生命に支障が出る」というようなもであっても、そう簡単には続けられない。

いろいろな理由があるが、自分自身が続けられずにやめてしまったものを振り返ってみると、「続けていることによる成果が見えない」ことが、かなり上位に来る理由だ。

何かを続けるためには、1日24時間という有限の資源をそのために割くことになる。その時間を確保するためには、何か他のことをやめないといけなくなる。

最初の頃は新しいことに取り組み始めた新鮮さで日々楽しくやるかもしれない。しかし、その新鮮さも薄れてきたとき、「ここまでしているけど、これは何につながっているんだ?何の意味があるんだろう?」という声が自分の中から聞こえてくる。

そして、そんな成果が見えないものを続けていくよりも、ずっとわかりやすい成果がわかるものに目を向け、そっちに鞍替えすることを正当化する理由をあれこれ探して、そしてやめてしまう。

これは自分が途中でやめてしまったときの体験をいろいろ振り返って、そのパターンをまとめたものだが、同じようなパターンを体験した人も多いかもしれない。

本当に成果は出ていないのか?

上に書いたパターンの肝は、始めたものの「成果が出ていない」と感じるタイミングだ。そう感じたことがきっかけで、続けていくことに疑問が生じ、やめるための理由探しを始めている。

では、本当に成果は出ていないのだろうか?

先日その答えを考えるきっかけになる記事を見つけた。

この記事では、2016年から毎日欠かさずに1000本もの動画を投稿し続け、しかも、そのすべてが多くのビューをたたき出しているvlogger(ビデオブロガー)Nas Dailyを取り上げ、彼が成功した理由からブログを成功させる秘訣を導き出している。

その秘訣を要約すると「ひたすらテストを繰り返して、読者をひきつけるコンテンツの型を見つけること」になるのだが、その結論に至るまでの分析のプロセスが面白い。

この記事の筆者は、Nas Dailyがそれだけの多くの人をいつから引きつけているのか確認するため、1000本の動画を最初から見返していった。

すると最初の50本、75本、100本では、まったく人気は出ていなかったという。そのようにして最初から見続けた結果、今のようにたくさん見られるようになったきっかけとなったのは250数本目の動画からだそうだ。

つまり毎日動画を更新しだしてから9カ月くらいは、あまり多くの反響を得られていなかったということになる。

では、その9カ月、250本の動画は無駄だったのだろうか?なんの成果にもつながっていなかったのだろうか?

そうではないというのが、この記事での分析だ。

Nas Dailyでは、250数本の動画を撮る過程で、いろいろな可能性を試している。そうしていろいろ試した結果、反応がよかったものを型としていくことで、いまのNas Dailyができあがった。

成果を「出す」のではなく「見つける」

ここからわかることは、外からの評価だけを成果にしないということだ。

外からの評価だけを成果の基準にしてしまうと、当然、最初の方はなかなかわかりやすい成果は出ないだろう。その状況を「成果が出てない」と思ってしまうのも無理はない。

しかし、よく自分の中を見てみると、いろいろな変化が起きていて、次につながる小さいながらも、確実な成果を見つけることができる。

この記事では動画やブログのような外からの反応を得られるものに当てはまる内容になっているが、個人で続けるもの(語学や資格などの勉強や、ダイエットや禁煙などの習慣改善など)にも応用できるだろう。

勉強であれば「英語がしゃべれるようになる」というような感じだったり、ダイエットであれば「見るからにやせた」というような感じの外からの評価だけが成果ではない。

英語の記事を読んでいて「わかる単語が前よりも少し増えた」とか、運動を続けていて「息が上がるまでの時間が数分だけど伸びた」という、小さいながらも、確実な成果を、自ら見つけるように心がける。

外からわかるような芽が出ていなくても、その間、しっかりと根は張られているのだと信じて、そしてそれを自ら実感すれば、続けることは、きっともう少し楽になるはずだ。

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Photo by Isaac Davis on Unsplash

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