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シナリオプランニングの現場から

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起こり得る未来の可能性を考えて、それを元により善い未来を創るためのシナリオプランニングという手法。まだまだ十分には知られていないこの手法について、いろいろな角度から紹介していきま…
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#推薦図書

「起業家的」と「伝統的」というマネジメントの違い

シナリオプランニングからの戦略実行時に遭遇する課題シナリオプランニングに取り組んでいる企業が、せっかく時間をかけてシナリオを作成し、それを元に戦略を策定したにもかかわらず、いざ戦略を実行する段階になって、シナリオでやったことが活かせなくなってしまうことがある。 それにはいろいろな原因があるが、そのひとつとしてマネジメントスタイルを意識していないことがある。 シナリオプランニングに取り組んだ結果、不確実なテーマに対応できるような事業に取り組んでいくことを決めて動き出した。し

不確実な時代の学び方

シナリオプランニングに関する文献を読んでいると「不確実性」という言葉を目にすることが多い。 それもそのはず、シナリオプランニングは「不確実性」に対処するための手法だからだ。 しかし、そのような手法を知り、身につけたから安心というわけにはいかない。 単に道具としての手法を身につけて安心するのではなく、その道具を使う、私たち自身の頭の使い方も変えていかなければいけない。 中でも、これだけ世の中が不確実になってきている今、「学ぶ」ことの意味が変わっていることに目を向けること

まことしやかな未来を想像する力を鍛えてくれたマンガたち

シナリオプランニングをやっていると、冗談交じりに「妄想を仕事にできて良いですねぇ」と言われることがある。 念のために、シナリオプランニングをご存じない人向けに書いておくと、シナリオプランニングで描くシナリオは妄想ではない。 たしかにシナリオプランニングは未来のこと、それも普段なら考えない比較的長期の未来のことを考える手法だ。ただ、好き勝手に未来を描くわけではなく、いま起きているさまざまな外部環境要因が、今後、どうなっていくのかを見極めて、そこから起こり得る未来の可能性を描

センセーショナルを捨てよ、ファクトを見よう

近々始まるシナリオプランニング案件の準備として、医療関連の情報をいろいろと仕入れている。 書籍にもいろいろあたっている中で、あらゆる人が読むべきだなと思ったのがこの本。 タイトルだけを見ると「自分の今後の人生を考えよう」みたいな本だと思ってしまう人もいるかもしれないけど、これはこれからの日本を考えるための本だ。 著者はメディヴァ代表の大石さん。メディヴァは、医療機関、行政、企業、介護施設などのコンサルティングやオペレーションを行う会社。 この本がどんな本かわかってもら