最初から見えていた置換的な廃線

お酒帰りのタクシーにて。
(yahooニュース:見え始めた「攻めの廃線」のほころび 夕張だけじゃない!10月1日道内各地で相次ぐバス路線の廃止・減便)
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/29f7295b1a5567133bad8ba9dac7624335c04647

見え始めたではなく、最初から数年後には想像できた世界。
並行在来線に伴う廃線については、鉄路の代わりにバス転換を伴い、その運行にあたって資金を補填するという方針が基本である。その資金の目処をつけても、運転手の高齢化も進む中、本当にそれを担う交通事業者(バス会社)に従事する人を継続的に雇用し続けていくのが一番難しい、、、ということは、最初から想像されていたこと。

本来、対策として一番考えられるのは、鉄道事業者の運転士が並行在来線のバス運転士を担うようなことまで含めた人員対策も講じた上での地域交通の維持。交通事業者の労働問題も絡む部分なので、非常に難しい議論ではあると思うが、並行在来線の分離という国策的なものを踏まえると、感情や資金という部分でだけの地域合意のみでなく、本当に運営するだけの人的資源もあるのか、ということは当初から考えねばならない。

もしくは、ubertaxiやmobiのような地方では新しいサービスに投資する環境を整えていくこと。先ほどのバス転換は、置換的な対策であるが、地域交通を自治体予算としてどう捉え、どう投資するか、とみた視座が重要。サービスの提供方法が変われば、今までの利用方法ではない潜在的ニーズが動くことも予想されるし、長期的には自治体の別予算の置き換えで実施できる可能性もある。

北海道は国土の20%と広大な大地である一方、人口も札幌一極集中ということもあり、真っ先に公共サービスが低下する可能性が高い地域。

総合的な予算の組み替えや投資的な仕掛けが、本当の攻めの廃線。

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