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怪しい日本語探しのノウハウ

先日参加させていただいた配信のアーカイブが見れるようになっています。周囲のお二人の流暢なトークに比べ僕は「あの〜」「その〜」などのフィラーが目立つなど、お聞き苦しい点もございますが、一生懸命喋っていますのでご覧いただければ幸いです。

さて、こちらの配信の時に配信ホストの石井さんより「華村さんはなぜそんなに怪しい日本語を見つけるのが上手なんですか?」という、まともな社会人なら一生受けることのないであろう質問をいただきました。僕がTwitterに毎日投稿しているような香ばしい日本語は、いったいどこからどうやって見つけてくるのかということです。

配信中でも答えさせていただいたのですが、これに関しては文字にして残しておいた方が後の世のために有益(誰にとってだよ)かと思い、ノウハウをnoteにまとめておこうと思い立った次第です。

基本は「日本 〇〇」で検索

怪しい日本語画像を拾ってくるのは、主にECサイト・アプリからの検索です。

検索キーワードとして「日本」「日系」「日式」「日语」など、日本に関するものを入れていくのが基本ですが、重要なのはそれに加えてどのようなサブキーワードを設定するかです。

見つけやすいもので言えば「日系 T恤(Tシャツ)」などのアパレル系や「日本 进口 零食」などの食べ物系、「日式 美容 仪器」などの美容器具系などが挙げられるでしょうか。

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しかし、これらの定番アイテム以外にも思わぬジャンルの商品から怪しい日本語が発掘できたりするので、色々なキーワードを試してみるのがいいでしょう。このキーワードの工夫こそが怪しい日本語ハンターの個性(?)と技術(??)の見せ所です。

レコメンド欄も見逃すな

たとえばECサービス最大手の「淘宝」(Taobao)などは、アプリのトップページに膨大な数の商品がレコメンドされるのですが、僕のように日がな怪しい日本語商品を掘っていると、このレコメンド欄にも怪しい日本語商品が出てくるようになります。日々の弛まぬ努力と現代のデータ収集技術による成果だと言えるでしょう。

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時には自分では検索ワードを思いつきようもない意外なものが表示されることもあるので、このレコメンド欄のチェックは欠かせません。ちなみに、レコメンド欄からインパクトの強い新作が見つかることを個人的に「怪しい日本語のセレンディピティ」と呼んでいます(セレンディピティという言葉の使い方が正しいかどうかは知らん)。

ただしこのレコメンド欄は仕様上、スクロールしていくと半永久的に新しい商品が表示され続けるので、時には次々と出てくる怪しい日本語の波に呑まれ、膨大な時間を消費してしまう可能性があります。怪しい日本語の過度の摂取は日常生活に支障をきたすので気をつけましょう。

プラットフォームを変えてみよう

ここまで最大手のECサイト・アプリである淘宝を基準に話をしてきましたが、中国にあるECプラットフォームは何も淘宝だけではありません。

同じく大手の「京東」(JingDong)や、団体購入で地方を中心に急激にユーザー数を伸ばした「拼多多」(PinDuoDuo)などが有名どころです。他にも大手以外のさまざまなプラットフォームから、きちんとした管理の行き届いていないビックリするような商品が見つかることもあります。

持続可能性の観点から見ても、一つのプラットフォームを乱獲するよりさまざまなプラットフォームから少しずつ見つけてきた方が、長期間にわたり広範囲で怪しい日本語を楽しめるのため、メリットが大きいと言えるでしょう。SDGsに配慮したデキる怪しい日本語ハンター、それが僕です。

自分の足で探すことも大事

ECサイトの発掘作業も楽しいですが、やはり在住者としては地の利を生かすためにも実店舗に探しに行くことを忘れないように心がけています。モニターの中だけではなく、自分の足で稼いできたものこそが自分にとってかけがえのない成果となるのです。

ハンティングの対象としては、まず大衆的なモールに入っているような日本料理屋が挙げられます。日本人がやっているようなしっかりしたところではなく、中国人がテキトーに日本要素を拾って作っているいいかげんなやつが狙い目です。メニューや看板などから、大量の怪しい日本語が得られることもあります。

他にも「港貨」(香港製品)、「台貨」(台湾製品)、「进口商品」(輸入商品)などを謳う小規模の輸入ショップ(本当に輸入したとは言ってない)なども注目すべきです。大手の流通に乗らない、レア度の高い怪しい日本語が見つかりやすいので、通りがかったら必ず入って店内をチェックするようにしています(嫁には全く理解されません)。たとえば最近、輸入ショップ()で見つけた大ヒット作品がこちら。

中央に燦然と輝く「はオートミール」という文字だけでなく、絶対に嘘の「北海道製造」、明らかに許可をとっていないキャラクターの使用(そもそも「アパソマソ」になってるし)など、怪しい日本語以外にも見るべきところが多い作品を発掘し、2万以上のfavを獲得できました。

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以上が僕が怪しい日本語を探すときのノウハウになります。参考になりましたでしょうか。他にもインパクトの強いものを見つけやすい方法論は自分の中にあるのですが、そのあたりは企業秘密ということで(誰も羨ましがらない)。

皆様のハンティングへの参加を、お待ちしております。

いただいたサポートは貴重な日本円収入として、日本経済に還元する所存です。