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中国に住んで卵の賞味期限に寛容になったけど……という話

こんなツイートを見ました。

中国に住んでるとギフト的に卵がえらい送られてくることがある

いやこれ、ほんとマジなんですよ。

たとえばうちでは帰省などで義実家に行くたび、帰りのおみやげとして必ず大量の卵を渡されます。大きめの粉ミルクの缶(参考。容量2.5リットルくらい?)をSサイズ程度の卵で満杯にしたものを2つくらい、毎回もらいます。個数にすると60個くらいでしょうか。

しょうがないので持って帰ってきた卵をCookPadとかの「卵大量消費レシピ」みたいなのを活用して処理しようとするのですが、嫁は「健康のために卵の消費は1日に1個までに抑えるべきである」という思想の持ち主なので、それもままなりません。詰んでいます。

それもこれも、中国と日本とでは卵についての賞味期限の感覚が違うからです。

日本だと生食が前提になるので、だいたい生産日から2週間くらい(要冷蔵)が
賞味期限に設定されており、それを過ぎたら速やかに加熱調理して食べてね、ということになっています。

対して、中国では卵の生食は滅多に行われないので(というか生食するのなんて日本人くらいという話なのでしょうが)、卵の賞味期限は冷蔵で1ヶ月程度に設定されています。

いまうちにある卵のラベルを見ると、7月1日包装で、賞味期限(保质期)が7月31日に設定されていました。包装と生産日は微妙に違うのでちょっと大丈夫かなとは思いますが、これでも別に中国の人はしょっちゅうお腹を壊したりはしていないので、大きな問題はないのでしょう。だから義母も嫁も、大量の卵にも何も思わないのです。

そういう事情があるので、僕自身も実は中国でもらう卵の賞味期限にもそれほど目くじらを立てなくなりました。

最初は「卵の賞味期限なんて2週間くらいだろ!」という頭があったのでかなり心理的抵抗がありましたが、どうせ生食はしないし日本が敏感すぎるんだろうということが自分のなかで納得でき、ほとんど気にしなくなりました。義実家で大量に貰う卵も、毎回嫁の言う通りに少しずつ消費しています(たまにこっそりスープなどに多めに入れることはありますが!)。

ちなみに調べてみると、卵の賞味期限には「ハンフリーの法則」という算出方法があるそうです。サルモネラ菌が急激に増殖を始める日数は計算で割り出すことができるらしく、それに7を加えた数が賞味期限の目安だそうです。

【計算式】
D=86.939 - 4.109T + 0.048T²
(D:菌の急激な増殖までの日数 T:保存温度)

このDの日数に、7日間の冷蔵庫での保管日数を足したものが賞味期限の目安です。たとえば、保存温度が28℃なら16日間、10℃なら57日間となります。

こう見ると、卵って冷蔵していれば実はかなりの間長持ちするんですね。実際に57日間経過した卵を食べるというのはかなり抵抗がありそうですが、まあさすがにそこまで放置することはなさそうなので、中国の基準でも問題なさそうだな、という思いを新たにしました。

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……と、思っていたんですが。

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