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自販機でマスクが買えなかった話

先日、ちょっとした買い物に出てきた時のこと。とあるショッピングモールの入り口で、係員に呼び止められてしまいました。

「マスクをつけてください」

そこではじめて、マスクをつけ忘れて出てきてしまったことに気がつきました。

中国でも公共交通機関や商業施設などではマスクの着用が求められていますが、逆にそれ以外の場所でマスクをつけている人の数はどんどん減っています。過去に高リスクエリアであった場所や大都市の事情は知りませんが、少なくとも地方都市では必要なければマスクをつけていない人の方が大多数のようです。そんな現状のため、着用が求められる時にうっかりつけ忘れている、ということが起きます。

目的のショッピングモールに入るためには、どこか適当な所でマスクを購入しなければなりません。そんな時に、モールの入り口付近に置いてあるこんなものが視界に飛び込んできました。

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マスク用の自動販売機です。スマホからQRコードを読み取り、キャッシュレスで購入する仕組みです。コロナ禍以降、このようなマスク用の自販機が地下鉄駅やショッピングモールなど、いろいろなところに置かれるようになりました。お値段はだいたい1〜2元。接触を減らす意味でも、結構重宝されているようです。

そういえばマスク自販機って試したことがないな、と気づいたので、せっかくなのでこの自販機を通してマスクを買ってみることにしました。

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WeChatを通してQRコードを読み取ると、このような画面に遷移します。このマスクはお値段1.5元。25円くらいですね。

ボタンを押して、支払いの手続き。すると、「ガコン」という音がして、取り出し口からマスクが出…てこない?

あれ? と思い、取り出し口に手を突っ込んだり覗いたりしてみますが、マスクは出てきていません。おかしいな、ちゃんと払ったはずなのに…何か間違えたか?

まあこういうこともあるかと思い、もう一度QRコードをスキャンして、支払い、「ガコン」と音がして…やっぱり出てきてない!

やられた……たぶん取り出し口の何かが故障していて、マスクが出て来なくなっています。すでに2枚分のお金を消費したのに、手には1枚のマスクもありません。先程僕を止めたモールの係員はシレッと僕を眺めています。

いちおう係員に「あの、これ出てこないんすけど」と言ってみるものの、「それを管理してるのはウチじゃない」と冷たく対応。知ってた。

どうしよう、このまま泣き寝入りは悔しいぞ……と何かないか探してみたところ、QRコードを読み込んだ時に遷移されるページに、カスタマーサービスの電話につながる場所を見つけました。

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コレだ!と思い、電話をかけます。今こそ長年勉強した中国語の成果を出す時、めちゃくちゃクレームつけてやる、と思い応対を待ちます。……が、出ない。無常にも鳴り響き続けるコール音。夜遅かったせいもあるのか、応対に出る気配がいっこうにありません。

どうやら万事休す。諦めていったんモールを離れ、手近なコンビニに入ります。「マスクある?」「あるよ。0.5元」……こっちの方が安かったやんけ。最初からコンビニに来てればよかった。

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結局、初の自販機マスク購入体験は露と消えてしまいました。悔しいです。もうリベンジしません。

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