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中国の簡単すぎる返品、むしろ消費者にとって損じゃないか説

子どものために購入したベビーカーが、家に届きました。

ですが、なぜか2台あります。

うちは双子が産まれたわけでも、もちろん隠し子がいるわけでもないのですが、なぜ2台のベビーカーが必要なのでしょうか。

答えは、嫁が2台とも試してみたいからとりあえず注文してみた、ということでした。どちらがよいかを比較し、気に入らなかったほうは返品してしまえばいいというわけです。

最近の日本の事情がよくわからないのですが、僕の知る限りでは中国では買ったものの返品、とりわけネット通販におけるそれは日本より非常に簡単で、特段の事情がなくとも手軽に行えます。手続きもアプリからすぐにできますし、商品の種類による制限もほとんどありません。金額も多くの場合は満額で返ってきます。

嫁はこの手軽な返品を利用し、いろいろなものを試してはすぐに返品する癖があるのですが、ベビーカーに関してもその癖が出たようです。僕はそこまでしなくてもいいじゃんと思いましたが、さすが子育てについてはとても繊細な中国人である嫁のこと、慎重に慎重を重ねることにしたのでした。

そんなわけで、届いたベビーカーを夫婦2人(+義母)で十分に吟味し、子どもを実際に座らせてみたりして、気に入ったものを選びました。そして残念ながら落選したベビーカーはダンボールに詰め直し、引き取りを待っている状態です。

中国ってこんなふうに、いろんな商品がお手軽に試せて便利だね……と言いたいところですが、そのプロセスを経験するなかで、これって本当に消費者にとって良いことか? むしろデメリットも大きいのでは? という疑問が浮かんだので、以下はそれについて書いてみたいと思います。

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消費者にとって、返品が簡単なことにもデメリットがあるのではと思った理由は2つあります。

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