不妊治療を始めるのだ

タイミング法を続けるも妊娠しない私は、夫と話し合って不妊治療をしてみようということになった。


一度相談に行った女医さんの病院は、本格的な不妊治療の設備がないことを聞いていたので違う病院を探すのだけれど、とってもとってもとっっっても田舎に住んでいたので、通える距離にある病院は二つ。

私はそのうちの近い方に予約をいれ、夫と向かった。

私はこのとき不妊治療って夫婦でするものだと思っていたのだけれど、この病院では夫は診察室でも私の後ろに立たされるだけ。夫に向けての話も一切なし。なんだか夫婦で来た意味なかったな…と思った。

これ以降、私は妊娠するまで一人で病院に行った。もし一緒に通いたければ積極的に夫婦での受診を勧めているところを選ぶのが良いと思う。

まずエコーと採血で排卵のタイミングをみてのタイミング法を始めた。
実は最初に受診した日が排卵直後だったようで、採血をして数時間後に電話すると「排卵してるのでできるだけ早くタイミングとってね」と言われて、この「タイミングとって」の指示が初めてだった私たちは戸惑うやら面白いやらだったのを覚えている。

それからすぐに私は卵管造影検査を受けることになって、仕事の午前休をもらって検査に挑んだ。
痛いらしいとの前情報でかなりドキドキしたのだけれど、私の場合は軽めの生理痛の鈍痛ぐらい。痛みはさほどなかったものの、詰まりや癒着はあって、「はい、これで通りましたよ~」とおじいちゃん先生に言われて検査は終了。確か、右の卵管が詰まってたのかな…画面で、造影剤が流れ出すのが見えた。

終わったその足で仕事に向かうくらい、この時点ではなんともなかった。

その数日後、また排卵を確認できてタイミングをとったものの、その後普段の生理よりも随分早いタイミングで出血が始まった。しかもかなり量も多くて長い。鈍痛もひどい。10日以上続くので病院に行ったら「生理っていうのは毎回違って当たり前」と若先生に言われて(親子でやってる病院で、おじいちゃん先生と若先生がいた)「がん検診は陰性だからそれ以外の出血は気にしなくていい。原因を突き止めることに意味はない」の一点張り。
毎日不安だったのに塩対応(だと当時は感じた)で泣きながら帰って、泣きながら夫に話した。

この頃、夫はまだ治療にはちょっと消極的で精液検査も渋っていた。それもあって、これ以来この病院に通うのは辞めてしまった。にこにこしてるけれど目は笑ってなくて、親身になってくれるわけでもなくて、嫌になった。

その時から恐らく転勤になるだろうという予想があって、その通りに数ヵ月後には転勤になった。この転勤をきっかけにまた病院に行くと決めていて、早速評判が良さそうで、一人で通える立地の病院に予約をした。

「とりあえず1年頑張る」そう思って、また病院に通い出すのでした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?