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応用自然科学特論(数理生物)

今学期5つ選択科目を受講しましたが、この講義が一番面白かったです。

生物の個体数の増加速度や個体の体長、捕食者がいた場合の生体の個数の動きを計算しました。

数理生物の導入で出てきた用語

ABC(Allowable Biological Catch)

生物学的許容漁獲量を表す。研究者による調査結果を踏まえて決定される科学的知見を元にした漁獲量である。持続的に水産資源を利用できる漁獲量を意味し、これは漁獲可能量(TAC)の科学的根拠となる。

TAC(Total Allowable Catch)

漁獲可能量を表す。TAC制度とは、魚種ごとに1年間の漁獲の上限を定めることにより、資源の保存・管理を図ろうとする制度。社会的要因を考慮して科学的根拠であるABCを元に決定されるのがTACである。

エコロジカルフットプリント(Eological Footprint)

人間一人が生活するために必要な資源量を土地の面積として表した数値で、人間が環境資源をどれだけ使っているかを評価・分析する指標となる。世界中の各地域のエコロジカルフットプリントを分析し比較することで、どの地域が適正な資源の使い方をしているのか、また需要過剰すなわちオーバーシュートになっていないかを確認できる。

一種の生物の個体群動態

マルサス係数

ある生物の個体数(人間の場合は人口)の増加速度が個体数自体に比例するとして、個体数増加速度を表す際に個体数の比例定数のこと。

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環境収容力

ある環境において、そこに継続的に存在できる生物の最大量。特定の生物群集の密度(個体群密度)が飽和に達したときの個体数のこと。

密度効果

ある生物の個体群において、個体数が多くなると、何等かの形で個体数の増加にブレーキをかける仕組みが存在し、個体群の密度が個体群成長などに一定の影響を与えること。

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個体数のグラフは以下のようになります。

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アリー効果

生態学において、個体群密度の増加によって個体群に属する個体の適応度が増加する現象のこと。

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二種の生物の個体群動態

富栄養化のパラドックス

栄養が豊富な水域は、そうでない水域よりも多様性に乏しいことが証明されている。栄養が豊かなほど多様性に富むという直感に反する現象のこと。

ロトカボルテラ捕食系

アイソクライン法で競走系のパターン作図(4パターン作図)

アイソクライン法

x と y を変数とする平面上で、dx/dt = 0 または dy/dt = 0 を満たす直線に注目することで、個体数がどのような振る舞いを起こしているかの概略を知ることができる。

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オイラー=ロトカの方程式

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各々の年齢の個体が産む個体数と、各々の年齢までの生存率がわかれば個体群の増殖率λがわかる。

レスリー行列

最大固有値λが
λ>1ならば集団が絶滅する危険性は小さい
λ<1ならば集団は絶滅へ向かう

フォンベルタランフィの成長曲線

生物の個体の体長と寿命の関係式を導出しました。

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