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子育てを理由に好きなことをあきらめたくない! あるお母さんが考案した画期的な方法とは?

この記事は、書籍『空海とソーシャルデザイン(仮)』(春秋社、出版日未定)第一章の先行公開です。書籍掲載時には変更となっている可能性もありますので、あらかじめご了承ください。


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ソーシャルデザインってどんなもの?

前回の記事では第二問とともに、「困難な条件」から「ユニークな魅力」へ、という発想の転換をご紹介しました。

つづいて第三問です。

第三問
子育てを理由に好きなことをあきらめたくない!
あるお母さんが考案した画期的な方法とは?

① ベビーカーと一緒にダンスを踊る
② ベビーカーを使って筋トレする
③ ベビーカーと一緒にマラソンする



正解は...

「①ベビーカーと一緒にダンスを踊る」でした!

子どもにもっと優しくしたいけれど、心に余裕がない…

そんなママたちのあいだでじわじわ広がりをみせているのが、ベビーカーを押しながらステップを踏んだり、赤ちゃんに笑顔でいないいないばあをしたり、振り付けにベビーカーを最大限にいかした日本発にして世界初となる「ベビーカーダンス」です。greenz.jpでは2013年にご紹介しました。

初心者でももちろん大丈夫で、家事をしながらでも散歩をしながらでも、ちょっとした隙間に取り組める気軽さが何よりの魅力。育児中の今だからできる親子の時間がもっと楽しくなるだけでなく、運動不足も解消できるという一石何鳥のダンスなのです。

ベビーカーダンスが大きな注目を集めるきっかけとなったのは、代々木体育館で行われている「日本体操祭」という晴れ舞台への挑戦でした。10,000人の観客が見守るなか、ステージに集結したのは、なんと色とりどりのベビーカー100台!その圧巻のパフォーマンスに会場からは大きな拍手が上がり、ママたちも達成感に包まれていました。


「モヤモヤ」から「ワクワク」へ

このアイデアから学べることは「モヤモヤ」から「ワクワク」へ、という発想の転換です。

ベビーカーダンスが誕生したのは、発案者の吉沙也加さんが感じたある違和感がきっかけでした。新体操からストリートダンスまで幅広くダンス経験のある吉さんですが、出産後、託児付きのダンススクールに通うなかで、どうしても子どもが泣いてしまうとレッスンを中断しなければならない場面があったそうです。

そして「大好きなダンスを子どもと切り離したくない」という切実な思いから、まさに自分自身のために考えたのがベビーカーダンスであり、その結果「こういうのがほしかった!」というたくさんのママたちの共感を集めることに成功したのです。

普段の暮らしの中で、「もっとこうなったらいいのに!」というモヤモヤを感じることはありませんか? その気づきをヒントにしながら、みなさんにとっての〈ほしい未来〉を想像してみてください。


はじめまして、勉強家の兼松佳宏です。現在は京都精華大学人文学部で特任講師をしながら、"ワークショップができる哲学者"を目指して、「beの肩書き」や「スタディホール」といった手法を開発しています。今後ともどうぞ、よろしくおねがいいたします◎