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ブラジルの首都「ブラジリア」は世界遺産の都市だった

ブラジルというと、リオ・デジャネイロやサン・パウロが有名ですよね。

さて、ブラジルの首都が「ブラジリア」ということを知っていましたか?

実は、私もブラジル行を考えるまで「ブラジリア」」という地名は頭にありませんでした。

リオ・デジャネイロから飛行機で1時間30分ほど離れたブラジリアに降り立ちました。

国の中枢

政府機関がすべて集まっているのが首都、ブラジリアです。

「計画都市ブラジリア」は1960年に計画都市として建設されました。

他の国の首都とは一味違い、どの建物も斬新です。

首都というと、政治や経済など色々なものが一極集中しているイメージがありますが、ブラジリアは「無機質」なイメージを受けました。

この都市のデザインは1987年に「世界遺産」にも登録されているんですよ。

ブラジリアの前の首都はどこ?

ブラジリアになる前の首都は、サンパウロでした。

やはりブラジルと言えば「サンパウロ」ですよね。

確かにサンパウロの方が首都を歩いている感じがあります。

では、なぜ首都を移転させたのでしょうか。

ポルトガル領だったブラジル、特にサンパウロは、ポルトガルの影響を大きく受けていました。

多民族国家であるブラジルの民族統一化をはかるには、ポルトガルの影響から抜け出して新たに都市をつくる方が良かったのでしょう。

ブラジルが多民族国家である理由は、主にポルトガル人によってアフリカから奴隷として連れてこられた黒人が多かったことなどがあげられます。
また近隣国はスペイン領地。彼らは混血を嫌ったとされていますが、ポルトガル領ではそうでもなかったようです。

誰が作ったの?

都市計画の設計者の一人が、ルシオ・コスタル(Lucio Costa)です。

コンペで選ばれた総監督「ルシオ・コスタ」下で、ブラジルの巨匠と言われるオスカー・ニーマイヤー(Oscar Ribeiro de Almeida Niemeyer Soares Filho)が大統領官邸や国民会議議事堂、外務省、大聖堂などの主要建築物の設計を行いました。

ニーマイヤーのいう「自由な曲線」が多用されている建物はどれも美しさがありますが、どれも真っ白だったのがインパクトがあります。
生活感のない風景。

特に政府機関が立ち並ぶ区画は殺伐としていて、広大な大地に突如として現れる建築物が立ち並びます。

冬の始まり、4月上旬に訪れましたが日差しが強かったことを覚えています。

マイヤーの建築物

土星のようなこの建物は、なんと国立美術館(Museu Nacional da República)です。

星の輪っか部分をひたすら登っていくと美術館にたどり着きます。
が、そこからは入れず入口は路上に面したところにありました。
大きいので一周ぐるっと回るのも大変です。
建物のデザインもさながら、中の貯蔵美術品も見ごたえがありますよ。

また、隣には30万冊を超えるといわれている貯蔵所がある、国立公文書館があります。こちらの建物も必見です。

メトロポリタン大聖堂(Catedral Metropolitana Nossa Senhora Aparecida)

ブラジリアで一番目を惹く建物でした。
中が一体どうなっているのか気になりませんか?

こちらがメトロポリタン大聖堂の内部

ステンドガラスがなんとも美しく、3体の天使が天井から吊るされています。
中の広さをみたら、建物がいかに大きいか分かるでしょう。

エスタデオ・ナシオナルデ・ブラジリア(Estádio Mané Garrincha)

こちらは国立スタジアム。
コンサートなども行われるようですが、ブラジルといえばサッカーですよね。

連邦最高裁判所(Supremo Tribunal Federal))

裁判所には見えない建物。
入り口に座るのは平等の女神像です。

国会議事堂

かなりユニークな作りの国会議事堂です。
ブラジルは上院、下院に分かれていて、
ドーム型が上院議員会館、おわん型が下院議員会館となっています。
上院の保守的性と、下院の市民の声を聞くというイメージで作られたらしいですね。
ちなみに、真ん中にあるツインタワーには入ることができて、一般向けにガイドツアーもしてくれます。
数人集まってから公開できる箇所を案内してくれました。
もちろんポルトガル語なので説明は1割も理解できませんでしたけど。

他国の国会議事堂に入るなんて滅多にないのでぜひオススメです。

議会中のところをガラス越しに見ることができました。
客席が出来ていて、一般市民が傍聴できるようになっています。
椅子を持ち上げて投げつけようとしている人を止めにかかって乱闘騒ぎになりました。
ブラジルらしいですね。

メモリアルJK

クビシェッキ元大統領の博物館です。首都ブラジリアの建設に尽力を尽くした大統領で、その功績が展示されてされています。

ブラジリアに関する資料、大統領が使っていた家具なども展示してされています。

大統領が眠っているとされるお墓も建物内にあり、天井はきれいなステンドガラスで飾られていました。

1日歩き疲きまわった最後の場所でした。
薄暗いこのスペースで昼寝ができたらどんなにいいかと思ったものです。


ブラジリアは空から見るとジェット機の形をしている面白い都市です。
人が集まり町ができ、都市になるという一般的発想を打ち破った首都。
「首都のための首都」

明らかに他の都市とは違う顔を持った首都でした。

アクセスは悪いですが、日本から飛ぶと地球の裏側にあたるブラジル。
せっかくブラジルまで行ったなら足を伸ばして見てくださいね。





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