マガジンのカバー画像

雨の夜の指定席

348
映画やドラマ、アニメ作品等を珈琲片手にご案内。
運営しているクリエイター

#テレビドラマ感想文

死の臓器

応援したくない主人公ってなかなかいない。 そんな違う意味で面白いスタイル。 臓器移植が主軸となる話で、サスペンス要素が強いのと合わせて興味深い話が入り混じって来るから先が気になる。 つまり面白い。 クライマックスまでは。 そう…『あれ????』というオチのお陰で全てが崩れました。 上げて上げて上げてから、一気にギューッと小さくまとめて駆け足で突っ走り、ゴールで転んだ感じがしてならない。

贖罪の奏鳴曲

WOWOWドラマと言えば!と言ってもいいくらい登場してる気がする三上博史さんですが、個人的にファンなので名前だけで見てしまう。 毎度思うけど何やっても引き込むチカラが凄くて、撒くって来る狂気じみた演技、そして加速する表現力、飛び散る唾液、潤む眼球、浮かび上がる額の血管、ほんと凄まじいんですよ、毎度同じと言えば同じなんだけれど、その演技の刀を抜くスピードやタイミングなんかが違うのでドラマも違って見える不思議。 深そうに感じるけど実際浅い物語を、そう感じさせない脚本と演技がお

天使のナイフ

小出恵介さんが観たことないクセを強く出している作品。 でもまぁこの手の内容は、こんな感じになりがちだとは思う。 と言うかこの程度で丁度いいんじゃないかな。 物語はとても多い内容だけれど、ちゃんと作られているので興味深く1話から引き込まれるものがありました。 だが、偶然に偶然が重なり過ぎるので、ちょっと都合良いなぁとも感じました。とは言ってもドラマなんでこんなもんかなぁと思ってみたり。 不思議と細かい事が全部『まいっか』と許せる物語でした。 少年事件がテーマの割と胸くそわる

5人のジュンコ

誰が犯人なのか、真実は? 王道的な展開だがグイグイ引き込むチカラがある。 恐怖支配される者、復讐者、嫉妬・・・ 全員不幸で暗い画面と展開なのに先が気になって仕方がない。 不幸不幸不幸不幸不幸不幸不幸、不幸のデパートです。 劇中で出てくる一言で謎に気が付いてしまったのは自分として失敗。 でも気づかせてしまう一言を出す方が悪い(笑 松雪泰子さん、小池栄子さんと言う好きな女優さんが揃っており、画面にとても説得力があるのに、ミムラさんがひっくり返す程の大きな波を起こし、他の女優さん

埋もれる

池井戸作品のような展開になるのかと思う程の、内部告発からのスタートダッシュ。その後の主人公はどうなってゆくのか熱いものかと思いきや、社会派な展開へと転がる。 テーマは役所。 役所の業務に従事する主人公、その背中には常に『内部告発をしたヒーロー』のステッカーつき。だが主人公はそれは正義ではなかったのでは?自分は後悔しているのでは?そんな思いで押しつぶされそうになるわけですが、そこら辺はとても良く描かれていて、桐谷さんの目の演技がとても良い。 その中で常に中心となってゆくの

震える牛

ベースになっているのは過去に実際にあった『ミートホープ事件』 実際にあった事件をもとにした作品は大好きで、更に三上博史さん主演となれば観る以外の選択肢はない。 壮大なBGMで嫌が応でも期待が高まるのだが、結構都合よくスムーズに物事が運んでしまうので若干の物足りなさは感じてしまう。 三上博史さんの物言わぬ演技、絶望感、悲壮感が凄くて、流石過ぎてそこだけが私を繋ぎとめてくれた。 食品偽装問題というテーマがやはり恐怖であり重くてあまりに身近なので、内容としては語弊を感じるが面白

オールドルーキー

なによりこのキャッチコピー、最高じゃないですか。 夢が終わった。人生が始まった。 素晴らしい言葉ですよ、ただ、私は終わる夢なんかないと思っています、ドラマを見ればわかりますが、実際終わったって訳じゃなく、ケリを付けたって事なんですけどね。 こんなドラマ泣くでしょう、卑怯ですわw 例えば車椅子テニスの選手が車椅子が合わない、だから別の会社の車椅子にする、でもやっぱり前のが良いなんて物語がある、周りはわがままと捉えるが、私にも同じ経験があるからわかる。ペンが変わるとしっくりこ