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HMT 補給ヘリ バリアント草案

 補給ヘリのバリアントルールを考えてみました。
 このルールはそのままHIGH-MACS Tacticsの幾つかのシナリオに導入することができます。
 追加で関連マーカー2枚(裏表で4面)が必要になりますが、その画像ファイルをpsdファイル又はpngファイルでそれぞれ用意したので(雑な図案で恐縮ですが)、ご自由に使って頂いて結構です。

補給ヘリ関連マーカー(psdファイル)

補給ヘリ関連マーカー(pngファイル)

 次作ではこれを元に標準ルールとして組み込む可能性もありますが、今のところは草案のようなものであり、バランス調整などは一切行っていません。まだちょっとゴチャついているかもしれないので、ハードルを低くして導入して頂けると幸いです。


■補給ヘリ バリアント草案

◆APC側に補給ヘリを登場させる。
概要:APC側のみ、補給ヘリを用いて部隊の弾薬補給を行うことができる。但し戦闘地域への補給ヘリ投入はリスクが非常に高く、行うかどうかはプレイヤーの判断に委ねられるものとする。

【V-01】補給ヘリ受領可能なシナリオとリスク
 シナリオ2、4、5で受領可能。
 プレイヤーは補給ヘリを1つのみ受け取り、好きなターンに登場させて良い。
 補給ヘリが破壊された場合、APC側は3VPを失う。
【V-02】補給ヘリ登場方法
 攻撃ヘリと同様、「攻撃ヘリ配置フェイズ」の自軍手番に2APを消費し、制空エリアに置くことで登場する。
 補給ヘリ側に攻撃手段はないが、制空エリアにいる間はミサイルによる対空攻撃を受ける可能性があり、命中したら破壊となる。
 また当ゲームではヘリ同士の戦いは想定されていないため、制空エリアにいる間は相手ヘリから攻撃を受けることはない。(後にマップに入った時には攻撃を受ける可能性がある)
【V-03】補給ヘリのマップ移動
 ターン開始時から制空エリアにいる補給ヘリは、そのターンの「移動フェイズ」に2APを消費し、自陣マップ端からヘクスを辿る形で移動、着陸することができる。
 移動できるヘクス数に制限はない。
 町と森、高度4の丘以外の好きなヘクスに着陸することができる。
 補給ヘリは移動中に防御射撃を受ける可能性がある。また移動開始時には撃墜リスクのチェックも行わなければならない。
 補給ヘリは超低空を飛んでいるものとし、照準線を引く場合は地形の高度+1の高さレベルに置かれたユニットと同様に扱う。(例:高さレベル1の丘ヘクスの場合、補給ヘリの高度は高さレベル2)
【V-04】補給ヘリの撃墜リスクチェック
 補給ヘリがマップ移動を宣言した場合(行きと帰り共に)、必ず撃墜リスクのチェックを移動前に行わなければならない。
 撃墜リスクのチェックは1D10により行われ、シナリオ毎の対空障害値+2の値以下を出したら補給ヘリ撃墜となる。(対空障害値+2のシナリオの場合、4以下が出たら撃墜)
 これはユニットとしては表現されていない、森などに潜んだ歩兵等による対空攻撃を受けたと考えること。(本来命中率を下げてくれる対空障害値も、ここでは裏目に出るわけである)
【V-05】補給ヘリへの対空攻撃
 空への防御射撃は▲マークのある武器で可能。これに加え、機銃、機銃Bでも攻撃可能とする。(HIGH-MACSの場合とは異なり、機銃でも破壊し得るため)
 対空攻撃の際、HIGH-MACSのような+2のダイス修正はない。(大きく低速であるため)
 補給ヘリの装甲値は1、耐久値1、回避値は+3とする。
 攻撃が命中し、損害結果を出す場合、火力-装甲値=1以上ならば判定することなく破壊。火力=装甲値の場合は判定結果2以下で破壊となる(C結果も破壊扱いとする)。またその際、3以上5以下の場合は半壊とし、マーカーを裏返す。更に半壊以上で破壊となる。
【V-06】補給ヘリへの通常攻撃
 地上にいる補給ヘリに対しては、通常の地上攻撃と同様に命中判定し、損害結果は【V-05】に従う。
【V-07】補給ヘリのスタック制限
 味方ユニットに対してスタック制限は適用されないが、敵ユニットに対しては通常スタックルールと同様の制限が課せられる。
【V-08】補給ヘリによる補給
 
着陸後、補給作業を行う場合は、「攻撃ヘリ配置フェイズ」に補給中マーカーを置いてそのことを示す。
「ターン更新フェイズ」に補給中マーカーの置かれたヘリと同じヘクスにいるユニットは(HIGH-MACSに限らない)、弾薬切れ又は戦場換装マーカーを外すことができる。
 HIGH-MACSのロケットポッドも補充できるが、各機体1回までとする。
 補給中のヘリは、回復チェックの際には歩兵戦闘車と同様の効果を与えることができる。(これのみ隣接ヘクスの味方にも有効)
 補給を終えるヘリは「攻撃ヘリ配置フェイズ」に補給終了マーカーを置き、帰還に備える。このマーカーを置いたらそれ以降、補給活動を行うことはできない。
【V-09】補給ヘリの帰還
 補給終了マーカーが置かれたヘリは、「移動フェイズ」にヘクスを辿って自陣マップ端から脱出することができる。但しその際には来た時と同様のリスク(撃墜リスクチェック、防御射撃)を被る。
 脱出後は制空エリアに置く必要はなく、そのまま安全圏に脱することができる。
 補給ヘリを再登場させることはできない。
 プレイヤーが危険であると判断すれば、補給ヘリをマップ上に止まらせておくこともできる。(ゲーム終了時までマップ上にいても構わない)
 補給ヘリは登場と帰還以外の理由でマップ上を移動することはできない。


■後記

 ガングリフォンと言えば補給ヘリです。
 しかしこのHIGH-MACS Tacticsでは、スケール的に現実的ではないという理由から導入しませんでした。
 しかしよくよく考えてみると、このゲームにおいてスケールはあって無きようなもの。そしてやっぱり、ガングリフォンと言えば補給ヘリなんだよなぁと、ここにきて思い至った次第であります。(ご要望を頂いたのもありますが)

――とは言え、原作と比べて補給ヘリが戦闘地域に入るリスクは大きく設定されています。そして実際、どの程度リスクに見合うものなのかという検証はまだ行っていません。
 たとえばハリコフはAPC側に余裕があるので投入できそうだとか、ノボシビルスクはレーダー付きの対空兵器が鎮座しているので難しそうとか、カッタラ窪地はリスクがあってもRP4回撃てたら影響が大きそうだとか、そんな憶測をしているぐらいです。

 既に次作の制作に入り始めているのでどの程度時間を割けるか分かりませんが、おいおい検証していきたいと思っています。

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