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【Studio No.9マガジン vol.5】『神の塔』原作ソーシャルゲーム/「WEBTOON翻訳」の深い世界/「ぼかし」「前景」で映えるコマの作り方

こんにちは!
WEBTOON制作スタジオ「Studio No.9」で編集アシスタントをしている刀根です。

Studio No.9は現在、WEBTOON作品(フルカラー縦読み漫画)を鋭意制作中です。

この「Studio No.9マガジン」では、毎回国内外のWEBTOON関連ニュースや作家さん向けの制作tipsを紹介していきます。
これまでの「Studio No.9マガジン」記事は下記にまとまっていますので、こちらも参考にしてみてください。

vol.5では「さまざまな切り口から見るWEBTOON」をテーマに、WEBTOON作品のメディアミックスの現状や、海外作品のローカライズに関するニュースをピックアップします。

また、後半では「背景」にクローズアップした作家さん向けのtipsもご紹介いたしますので、ぜひ最後までお付き合いください!


■業界ニュース

・『神の塔』ソーシャルゲームが売上トップ10入り!WEBTOON原作ゲームの現状

※韓国語記事です

【記事概要】
4月20日、人気WEBTOON作品『神の塔』をベースにしたソーシャルゲーム『神の塔M(신의 탑M)』がリリースされました。この『神の塔M』が、なんとリリースから1ヶ月も満たないうちに、Apple Store・Google Playの両ストアで売上トップ10に入りました!
WEBTOONを原作としたゲームはこれまでも韓国国内でリリースされていましたが、ヒット作といえるゲームはほとんどなく、原作に忠実でないこと課金要素の多さが失敗の原因と考えられています。
WEBTOONの知名度の高さは「多くのユーザーを集める」メリットでもあり、「過度に高いクオリティが求められる」リスクにもなりうるんですね。『神の塔』は日本でもアニメ化された作品なので、もし日本でリリースが開始された日には、さらに大きく注目を集めそうです(日本リリースは未定…)!

・言葉が理解できるだけではNG?「WEBTOON翻訳」の深い世界

※韓国語記事です

【記事概要】
韓国のWEBTOON作品を読んでいると「明らかに韓国の学校が舞台なのに、登場人物の名前が日本人で気になる!」というコメントを見かけることがよくあります。名前に関しては賛否両論といった印象ですが、海外作品のローカライズにあたって、このような小さな変更や工夫がたくさん行われています。
例えば、韓国作品における「兵役に行ってくる」というセリフは、徴兵制度のない日本では「留学に行ってくる」というセリフに変換する必要があります。そのため、翻訳を行う際には、舞台となっている国の文化を理解しているだけでなく、ローカライズを行う国の慣習や文化に変換して落とし込む能力が求められるということですね。
この他にも、「若者ことばやスラングに対する理解」、「不必要・不適切なセリフの取捨選択」など、翻訳家に求められることは多くあります。日本から海外へWEBTOON作品が輸出されるようになれば、日本国内でも「WEBTOON翻訳家」の活躍を目にすることがあるかもしれませんね!

■作家さん向けの制作tips

・アクションにも背景にも使える「ぼかし」の使い分けテクニック

【記事概要】
記事内[MOTION BLUR]の画像のように、雪や雨が降っているのをエフェクトを活用して表現しているコマをよく見かけます。こういった表現を横読みで見ることはないですが、WEBTOONならではの演出として人物の存在感を損なうことなくリアルな背景が表現されています。
この他にも、ぼかしの方向を内向きに配置することによって、記事内[RADIAL BLUR]の画像のように、人に向かって飛んでくる矢のスピードを的確に表現しています。フォーカスポイントぼかしの方向を変えることによって、アクションにも背景にも生かすことができるんですね!

・「4つのオブジェクト」を意識して見えてくる「前景」の効果とは

【記事概要】
背景」「前景」「被写体」「カメラ」の4つのオブジェクトを意識してシーンを作っていく必要があります。この4つのオブジェクトの位置関係を明らかにすることで、「今どんな状況なのか」が一目でわかるシーンを描くことができます。
カメラの位置や角度によって背景や被写体の見え方が大きく変わる、というのはなんとなくイメージできていましたが、「前景」についてはあまり意識したことがありませんでした…。記事内の画像を見ても分かる通り、人物の手前にくる「前景」を具体的に描くことで、より立体感の感じられる一コマになっています。決めゴマなどの強調したいシーンでは、「前景」を意識した場面づくりをすると、作品にさらに映像的魅力が増すのではないでしょうか!


今回は、「さまざまな切り口から見るWEBTOON」をテーマに、WEBTOON原作IPの二次展開や、海外作品のローカライズに関するニュースをピックアップさせていただきました!

また、作家さん向けtipsでは「背景線画」「背景仕上げ」に関する記事をご紹介させていただきました。現在制作作業中の作家さんのご参考になれば幸いです!

「まだWEBTOONは作ったことがない」という作家さんにとっても、分業での制作体制に興味を持っていただけるきっかけになれば嬉しく思います。

今後もnoteやTwitterを通じて、WEBTOON関連の情報発信を行っていきます。
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【編集者】
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【アシスタント】
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