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バッハ ゴールドベルク変奏曲 (Studio Mの配信メモ3)

◼︎Studio Mの配信メモ3◼︎

コンピューター上で好きな曲を好きなように演奏するStudio Mのクラシック音源制作。

そんな、好きに演奏したかった曲の一つにバッハの「ゴールドベルク(ゴルトベルク)変奏曲」の「第1変奏」がありました。

◼︎Goldberg Variations 〜ゴールドベルク変奏曲〜◼︎

ゴールドベルク変奏曲は、数多いバッハ作品の中でも、もっとも有名なものの一つで、何度聴いても奥深い、まさに名曲です。特に、変奏曲集の最初に来る「アリア」は様々な場面で使われることにより、誰もが知るメロディとなっています。変奏曲集としては、この「アリア」のあとに30の変奏が続き、最後にもう一度「アリア」に戻って終わります。(参照音源①:最後に戻ってくるほうの「アリア」)

スコアメーカーで作った最後のアリアの演奏指示譜面はこうなります。

2回目のアリア

◼︎Repeat 〜繰り返し〜◼︎

ゴールドベルク変奏曲ではどの変奏もAABBという、Aというメロディーを繰り返してからBのメロディーにいき、Bを繰り返して終わるという構成になっています。繰り返しを演奏するかは自由で、変奏によってはこの繰り返しを省略するピアニストもいます。確かに同じことを繰り返すだけでは、退屈なことも多く、リピートの意味をあまり感じませんでした。それが、繰り返しである2回目でニュアンスを変え、装飾符を散りばめ、即興的に演奏するピアニストたちに出会ってから、その考えが変わりました。これが面白いのです。ピアニストのセンスが問われます。このような素敵な「繰り返し」に出会えることは楽しみで、色々なアーティストで聴いてみようという動機にもなりました。

◼︎Variation 1 〜第1変奏〜◼︎

最初、この変奏曲集をグレン・グールドの演奏で聴き始めました。彼の個性的な演奏は間違いなく世界で一番有名なものなのですが、この第1変奏はリピートしません。第1変奏はリピートがない演奏がデフォルトとなったわけです。しかし、やがてアンドラーシュ・シフ、セルゲイ・シェプキンといったピアニストたちの演奏を聴くことで、リピートによって曲が大きく広がっていくことを知り、特にこの「第1変奏」が好きになりました(参照音源②:最初の繰り返しから)。

演奏指示譜面はこんな感じです。囲った部分が先達たちの演奏で好きになって、勉強させていただいたところです(参照音源②の11秒あたり)。

第1変奏の最初の繰り返し(参照音源②)

◼︎Guitar version 〜ギター〜◼︎

今回ご紹介している音源ではギター・バージョンということでギターの音色を使って演奏しています。バッハに限らず、バロック系の音楽はチェンバロで演奏していたことで分かるように、弦をはじく系の音が良く合います。ピアノの音色も好きですが、ギターの音で演奏しても愛すべきものになります。

◼︎全曲はこちらの配信からお聴きください◼︎

バッハ:ゴールドベルク変奏曲(ギター・バージョン)/ Studio M


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