『死霊館2 エンフィールド事件』観た話
先日、立川シネマシティにジェームズ・ワン監督がホラー引退宣言してからすぐに戻ってきた『死霊館2 エンフィールド事件』観てきたんですが、これがまた最高の劇場体験でして。
映画の感想はまた別に書きますが、それよりも劇場で体験した出来事が本当に素晴らしくて、やっぱ劇場に足を運ぶのは面白い! と思ったのでそれを書きます。
15時15分の回を観に行こうと思い、楽しみのあまり勇み足になってしまい、13時に劇場カウンターでチケットを購入。
その時点で、他のお客さんは0人でした。
おいおい大丈夫かいな、と思いながらも立川でラーメン食べたり本屋さんウロウロしたり時間潰して、15時に劇入り。
カウンターでパンフレットを買っていると、小学生の男子三人組がやってきました。
へえ、小学生かおばけ映画をね、と思っていると、奴らはテンションがすでにマックス状態でして、なんと、ロビーに入るなり、次回上映予定である『ゴーストバスターズ』リブートのポスターを見るなり大声で「ゴーストバスターズ!」と歌いだしました。
やべえなこいつら、上映中も歌いださねえだろうな、と、思いながらも、小学生の男の子が怖い映画を観に来ているのだが、少しでも怖さを紛らわそうと強がっているのだな、と、考えると超微笑ましかったです。
小学生軍団は前の方の席に座りました。
で、ポップコーンを買った俺が席に着くと、なんと隣の席が男子高校生の六人組で、もうその時点ですげえうるせえの。
わいわい喋るわスマホ触りまくるわ、冗談言ってお互いをポカポカ殴り合うわ、うわー最悪。上映始まってもこれだったら席移ろうかな、くらい考えてました。
不安を抱えたまま、映画開始。
オープニングの時点ではまだペラペラ喋ってた高校生達でしたが、そこからすぐに映画は観客を恐怖に叩き落とすのでした。
高校生軍団、シーン!
良いぞ良いぞ、と思いながら映画を楽しんでいると、その後もジェームズ・ワン監督の手腕の光る恐怖演出のつるべ落とし!
その都度、高校生達は時折ひそひそと「お前ビビってたじゃねーか」みたいな会話をするのですが、高校生以外の観客(俺含む)全員がビビっていたので、さほど気にならないです。
で、映画のクライマックス。
雷が鳴り響く中、恐怖描写が連打されるこの映画屈指のやりすぎジェットコースターおばけシーンで、ふと、さっきからずっと静かな高校生軍団の方へ、視線を投げてみました。
スクリーンでは雷光が映し出され、客席も白く浮かび上がる。
高校生達、俺の視界に入った四人は、体を横に向け、顔だけ正面に向け、手を口元に当てるという、全く同じポーズで固まっていました。
こ、こいつら……
可愛い!
その後映画は終わり、客席に灯がともると、高校生達は「お前ら同じ姿勢だったからな」と突っ込みあいながら、「怖くなかったし」とか強がりながら、帰って行きました。
はーーー。
良いもん見た。
ああいう風に、皆んなで同じ作品を劇場で観ることで、感動の共有をするということはとても素晴らしいことですね。
彼らの友情が永遠に続きますように。
今後も同じ体験をできる場が残っていけば良いと思います。
映画も演劇もライブも、遊園地やテーマパークと同じものとして残っていってほしい。
ホラー映画が持つ楽しさの一つとして、そこもどんどん浸透していってほしいですね。
あ、小学生軍団は、すっかり疲れ果てたようにクタクタになって無言で帰宅していました。
彼らの良いトラウマ映画体験となっていますように。
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