『エリジウム』 感想
余命五日の貧乏人がスペースコロニーを目指す映画。
ニール・ブロムカンプのビジュアルセンスは大傑作『第9地区』からなに一つ変わっていなく、それ故に素晴らしい。
この人、本当に貧民街描くのがうまいし、本人も好きなんだろうな。
特に不法移民下請けのスパイダーのアジトの描写が超カッコ良くってテンション上がった。いいぞいいぞ!
昔はワルだったマット・デイモンが終始眩しそうな顔しながら今は真面目になったよ、なんて周りに説明しながら工場行ったり宇宙に行ったり手術されたりで大変そうだし、初恋も全然実りそうもない挙句に「あんたあと五日で死ぬよ。死ぬまで頑張って」とか汚えロボットに告げられたりして大変可哀想なんだけど、そんなことは全部、シャールト・コプリー演じるクルーガーがジャーンと出てきた時点で全部吹っ飛びます。
すごい存在感。イケイケやれやれ!
とにかくクルーガーという悪役を生み出しただけでこの映画は偉い。細かいことはどうでもいい。
日本刀持ったクルーガーの胸に、巨大な悪魔の両目がピカー!と光った瞬間(映画を観ればなんのことかわかります)にこの映画の素晴らしさは決定づけられたのです。ピース。
馬鹿みたいな感想書いてますが、映画のテーマもすごく真面目だし、その事をキチンと掬い取るラストも大変感動的で、ブロムカンプ監督は前作に続き、人間って素晴らしい!てことをキチンと描いていて本当良い映画です。
観た方が良いに決まってます。
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