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『デビルズ・フォレスト 悪魔の棲む森』 感想

家族でキャンプに行ったのに、全然楽しくなくてやだなあ、って映画。

とても面白かったです!
キャンプ場版『シャイニング』とでも言えるようなパパヒステリー映画。そんなジャンルないけど。

とある家族が、文明としばしお別れしてキャンプをすることにより家族の絆を取り戻すのだ、と出かけるのだけど、そんな事を本気で望んでいたのは父親だけで、息子や娘は「携帯の電波が届かないなんてマジで最悪だよ」とか「PSPの充電ができないじゃんか」とかブーブー言っている。

それでもこの森でのキャンプは父親にとっては大切な思い出の地なのだ。
幼い頃、自分の父と絆を深めた森なのである。
そこに、亡くなった父の遺骨をまく、という大事な目的もあるのである。

ところがキャンプ場に到着すると、アホの若者が酒飲んで音楽聴いてドンチャン騒ぎしているので、父親はショックを受ける。
かといって「出てけお前ら」なんて言えるはずもないので、父親は家族に「なるたけ森の奥でキャンプをしようね」とどんどん奥へ行ってしまうので、またもや長男と長女はブーブーいう。

それだけならまだしも途中で動物の死体とか見つけてドンヨリしたりする。萎え。

それでも父親はこの大自然の中で過ごすことにより、素敵な家族になると夢見て信じている。
一人だけ温度差が凄いのだが、父親はそれに気付かぬふりをする。

やがてアホな若者が「一緒に飲もうよ」なんて言って近づいてくる。
父親は、「嫌だよあっち行け」という態度を見せるのだが、都会っ子の長女はキラキラとイケメンに目を輝かしている。
父親にはそれがまた面白くないのだが、仕方なしに若者グループと一緒に火を囲むことに。

で、そこで怪談話大会になるのだか、そこで若者が「この森に伝わるジャージーデビルの伝説知ってる?」なんていって怖い話をし出す。
その話を聞きながらどんどんと父親のイライラは溜まって行き、やがて若者たちに「いい加減にしろ。思い出の森でなんてこと喋るんだお前は、バカ」なんてブチ切れてしまう。

いくらなんでも怒り過ぎじゃないか、と家族もドン引きするのだが、父親の怒りは収まらない。

やがて時間が経つに連れ、父親の様子はドンドンドンドン変になってくる。

顔は真っ青に、目は血走り、よだれを垂らして家族に牙を剥く……。

そして父親には「ジャージーデビル」の姿が見えはじめる。

ああ、パパはとうとう悪魔に取り憑かれてしまったのだろうか。
家族は恐れをなし、とうとう父親から逃げ出そうとするのだが、果たして父親の身に何が起きたのか⁉︎

『シャイニング』は、小説を書けなくなった父親が家族にブーブー言われながらも冬の間、オーバールックホテルに泊まるのだが、やっぱり書けなくて、奥さんは嫌なこと言うし息子には罪悪感あるしで、トホホと心が弱くなった隙にホテルのおばけに取り憑かれてしまって気が狂う、という作品だったのですが、これも途中まではそっくりの展開をするので(オーバールックホテルに纏わる怪談と、森に纏わるジャージーデビルと魔女の怪談とか)、お父さんは悪魔に取り憑かれてしまったのかな? と心配になるのだけど、最後まで観ているとそこから二つくらい捻りがあって大変面白く吃驚するよ!

キチンと伏線が張り巡らされて居て、その回収もスムーズで、尚且つ家族映画として非常に丁寧に作られております。

更にラスト、スタッフロール終わりにも映画は続くので最後まで観て下さいね。

ママも長女もおっぱいが大きいので、シリアスホラーなのに目の保養も出来る点が素晴らしいです。是非観てみて下さい。オススメ。

#映画 #映画レビュー

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