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映画の感想

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2016年6月の記事一覧

『修羅の極道 蛇の道』 感想

『修羅の極道 蛇の道』 感想

哀川翔がプラプラ歩く映画。

日本映画でなんか怖いのない?
て訊かれたら絶対これお勧めするんですが、如何せんあんまりお店に置いてない。

ヤクザに殺された愛娘の復讐に勤しむ香川照之(何だこの地獄みたいな初期設定は)は、まだ、行動原理が理解できるのだが、彼にせっせと協力する哀川翔が、本当にずーっとなに考えてるかわかんなくて、恐ろしい。

空虚が歩いてる感じ。

地面になんだか

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『チーム★アメリカ/ワールドポリス』 感想

『チーム★アメリカ/ワールドポリス』 感想

右も左も全部クソ! な映画。

Huluに来たので久しぶりに鑑賞。

とにかくハリウッドスターに対する嫌悪感すごいなー、と思ってたけど、確かに自分も、タレントや芸人さんがワイドショーとかで、真面目な顔して政治や戦争に語りだしてるのを見たら同じ感情を抱くかも知んない。

抱いたとしてこんな描写はしようと思わないけど。
そこがこの作品はすごい。

思いついたり憤ったとして、実際にそんな表現をそのまます

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『アメリカン・サイコ』 感想

『アメリカン・サイコ』 感想

クリスチャン・ベールがノリノリで惨殺しまくる映画。

空虚の塊であるような主人公はアイデンティティを求めるかのように快楽殺人を繰り返していくのだが、それらは全て、自分自身で精一杯の、事なかれ主義の人々の目には映らず、彼は自身というもの全てがより巨大な空虚である社会の一部に飲み込まれてしまったことを知り、絶望する。

サスペンスホラーかと思えばスラップスティックコメディであり、スプラッターホラー

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『ヒメアノ〜ル』 感想

『ヒメアノ〜ル』 感想

ラブコメ惨殺青春映画。

本年度ベスト級の傑作。
今年は『アイアムアヒーロー』『ちはやふる』と、漫画原作の邦画に驚かされまくってるのですが、この作品もまた漫画原作じゃないか!

奇しくも公開直前に、ストーカーと化した男に、アーティストを目指していた女子大生が滅多刺しにされた事件があったが、ああいう「この世はいつどこから暴力が身に降りかかるかわからない」という、すでに十分理解してたはずのことを改めて

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