ネーションズリーグの基礎データ 男子編
先日、FIVBの主催するネーションズリーグのデータを収集し、ダウンロードできるようにしました。
今回はこれらの大会のスタッツの基礎データをまとめておきたいと思います。情報量が多くなってしまったので今回は男子のデータを、女子のデータは来週にでもアップする予定です。
基礎データ一覧
まずはドンと基礎データの一覧を以下の表に示します。
これは、試合ごとの参加チームのスタッツの平均値、標準偏差、中央値、最小値、最大値を示しています。2021年と2022年のネーションズリーグと、比較用に2022年のチャレンジャーカップ(VCC)のデータも用意してみました。
さて、各種数値が並んでいますが、これは全てに目を通して覚えておくような類のものではなく、例えば、これから始まる2023シーズンの日本の試合結果を見て、「この試合の出来はどうなのかな」と比較するためのデータになります。なので、こういうまとめがあったなぁと心の隅に留めておいて、必要になったら確認するもので構いません。
各種スタッツのプロット
数値を並べただけでは味気ないので、もう少しデータを見てみようということで、各種スタッツをプロットしてみたいと思います。まずはスパイクに関連するデータを以下の図1-1に示します。
これは、横の軸にATTACK_Errors%を、縦の軸にATTACK_Point%をプロットしたものになります。シーズンによってプロットの色は変えています。
2021年と2022年のプロットは概ね被っていることからシーズン間で大きな違いはないことが分かります。VCCは試合数が少ないので判断が難しいですが、それでもネーションズリーグの2シーズン分と比較して大きく逸脱していないことが確認できます。
なんてことは無いデータではありますが、このシーズン間で大きな違いはないという確認が取れることで、2021年と2022年のデータを一緒にまとめてしまっても大丈夫という裏付けにもなるので必要な処理でもあります。
他のスタッツのデータも以下の図1-2から図1-5に示します。
これらのデータから一番顕著なのは、ブロック(図1-2)とディグ(図1-5)の1セットあたりのErrorsの数がVCCでは極めて少ないことが、プロットが大きく左寄りにあることから確認できます。
ここまで顕著なデータの場合、VCCではエラーが少ないというよりは、判定基準がネーションズリーグとチャレンジャーカップでは異なり、VCCではエラーがカウントされていない可能性のほうが高いと考えられます。
こういう傾向はVCCの大会単独のデータを見ていてはわかりにくいので、今回のような確認をしておいてよかったです。
各種スタッツの分布
図1の散布図ではスタッツごとの分布までは良くわからないので、これをまとめたものを以下の図2-1-1と図2-1-2に示します。
これはATTACK_Point%(図2-1-1)とATTACK_Errors%(図2-1-2)の分布を整理したものです。大体どのあたりの値が多いかを確認できると思います。
残りのスタッツのデータを以下の図2-2-1から図2-5-2に示します。
これも、試合の結果の位置づけを知るための目安になります。
まとめ
以上、ネーションズリーグの基礎データを整理しました。必要があれば確認に用いるタイプのデータですので、いつか誰かのお役に立てば良いと思います。
タイトル画像:いらすとや
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