ビジネスマンに贈る、生産性を上げるメモリーパレスとは?
・メモリーパレスって何?
・記憶するのに便利らしいけど何をするの?
こんな疑問をお持ちではないでしょうか?
結論から言えば、「メモリーパレス」は2500年前の古代ギリシャから伝わっている記憶術です。
歴史の年号を覚えるために使った「ゴロ法」のように、長期記憶に残りやすいようにするためのテクニックです。
現代でも、記憶力を競い合うメモリースポーツの選手たちのほとんどが、メモリーパレスを使用しています。
記憶力に悩んでいる方たちの中には、勉強をしている人も多いテクニックです。
そして、最近ではビジネスパーソンの中でも、メモリーパレスを学ぶ人が増えています。
理由はシンプル、仕事の生産性が上がるからです。
記憶力が上がるだけでなく、思考力なども上がるので、パフォーマンス能力も上昇するのです。
それでは、メモリーパレスの正しい知識を学んで、圧倒的な記憶力と生産性をゲットしましょう!
1メモリーパレスとは?
メモリーパレスとは、記憶術の名前のことです。
学生時代に、歴史の授業などでゴロを使った経験がありますよね。
ゴロを使って記憶をする方法は、「ゴロ法」と呼ばれます。
つまり、メモリーパレスを呼ばれるものを使って、記憶をする記憶術が「メモリーパレス」なのです。
英語に直すと、「Memory Palace」
「Memory」は、記憶という意味で、「Palace」は宮殿を意味します。
メモリーパレスは、他にも「場所法」「記憶の宮殿」「ジャーニー法」などなど、様々な呼び名があります。
しかし、呼び方が違うだけで、やっていることは全く同じものです。
「宮殿」という名前がついていることからも、日本で生まれた記憶術ではないことにお気づきかもしれません。
メモリーパレスの生まれた経緯についてみていきましょう!
2古代ギリシャから伝わる記憶方法
時代は、2500年前の紀元前5世紀ごろ、場所はギリシャにさかのぼります。
メモリーパレスは、ある男性が偶然に発見したものなんです。
メモリーパレスが見つかってから、現代でも記憶の天才たちによって使われている、ストーリーをご紹介します。
2.1古代ギリシャの天才「シモニデス」
ある日、詩人シモニデスは、貴族たちへ詩を披露するために、宮殿に招かれました。
シモニデスは詩を披露した後、宮殿を出ようとします。
その時、大地震が起きます。
宮殿は崩れ落ちてしまい、宴会参加者の貴族たちは、がれきの下敷きになってしまいます。
残念なことに、多くの人々は命を落としてしまいました。
遺体が誰なのかを判別したいのですが、損傷が激しいため、外見だけでは判断をすることができません。
現在のように、DNAを鑑定するなどはもちろんできませんから、頼りになるのは人間の記憶力だけです。
しかし、肝心の参加者たちはなくなってしまっています。
唯一の生き残りであるシモニデスに、誰がどこにいたのかを尋ねました。
すると、驚くことにシモニデスは、参加者全員の着席位置を、宮殿内にあった椅子やテーブルの配置などを参考に、誰の遺体なのかを完璧に言い当てました。
これが、メモリーパレスが見つかった瞬間です。
宴会にいた人々の数は定かではありませんが、相当の数がいたことは確かでしょう。
にもかかわらず、完璧に記憶をしていたシモニデスの記憶方法には、注目が集まりました。
パソコンなどがない古代においては、記憶力がとても大切です。
天才たちは、場所法を使って膨大な量の情報を暗記していたのです。
現代では、記憶力を競うメモリースポーツの選手たちに受け継がれています。
数字1000桁を軽々と暗記してしまうメモリーアスリートの9割以上が、メモリーパレスを使っています。
3 天才たちが、「メモリーパレス」を使う理由
メモリーパレスが使われる理由は、科学的根拠があるからです。
シモニデスが発見をした2500年前に比べて、現代の科学は圧倒的に進歩しています。
記憶力を競うときに、「覚えやすいよ!理由はわからないけど!」と言われても、取り入れようと思う人はいませんよね。
最近の研究によって、メモリーパレスを使った記憶が、長期記憶になりやすいということが証明されています。
3.1 ノーベル賞で証明された「メモリーパレス」
2014年のノーベル生理学・医学賞に、ジョン・オキーフ博士と、エドヴァルト・モーザー博士、マイブリット・モーザー博士の3人の研究が選ばれました。
彼らの研究結果をわかりやすく言い換えると、
「人間には、場所を覚える専用の細胞がある」
ということなのです。
普通は、記憶は様々な情報が、ごちゃ混ぜに記憶されます。
ですが、「場所」については特別な細胞が記憶をしてくれるので、他の情報と混ざることがないのです。
さらに、人間の脳は1万以上の場所を記憶することができるということもわかっています。
3.2 記憶のプロが使うメモリーパレス
記憶のプロであるメモリースポーツ の選手は、メモリーパレス単体だけでは使いません。
「メモリーパレス+ゴロ法」
などのように、組み合わせることで長期記憶にしやすくしているのです。
ストーリー記憶法と呼ばれる記憶術は、メモリーパレスと一緒によく使われています。
発見されたのは、シモニデスが宮殿内の配置と参加者を結びつけていたからでしたよね。
これもストーリー仕立てにして、ご紹介していたのにお気づきでしょうか。
私たちは、小さな頃から物語にたくさん触れてきています。
小説も、アニメも、ドラマもストーリーになっていますよね。
ストーリー法も長期記憶にしやすいのですが、さらに場所法と組み合わせると覚えやすさは2倍になります。
4 記憶力改善に役立つ
メモリーパレスは、記憶力に悩んでいる人にとっても効果的です。
・初対面の人の名前が覚えられない
・物忘れがひどくて悩んでいる
・勉強したいことがあるけど、記憶力が悪くて諦めている
といった方には、とてもおすすめの方法です。
ペンや紙が必要ないので、メモを取ったりする必要がありません。
また、ノーベル賞などの科学的根拠もあることから、
「忘れる方が難しい記憶術」と呼ばれているのが、メモリーパレスです。
メモリースポーツの選手が使っていることをお伝えしたので、難しいのではないかと不安になっている方もいるかもしれません。
安心してください。
メモリーパレスを学んだ小学生が、本1冊を暗記することができました。
もちろん、メモリースポーツで競っている選手たちのようになるのには、年単位の時間がかかります。
しかし、買い物のリストを覚えたり、相手の名前を覚えるくらいなら、すぐにできるようになります。
4.1 ビジネスパーソンにこそ必要
あなたが仕事をしているのなら、メモリーパレスを学んでみてください。
その理由は、生産性を上げることができるからです。
メモリーパレスを使うためには、今まで使っていなかった脳を活性化する必要があります。
また、パソコンやネットに頼っていた記憶力を鍛え直すことにもなります。
この結果、衰えていた能力が上昇します。
・推論力
・論理的思考力
・課題解決力
など、現代の仕事には不可欠な能力を鍛えることもできるのです。
仕事のパフォーマンスが上がれば、昇級・昇進の可能性も高くなりますよね。
メモリーパレスについて興味のある方は、試しに下にある記事を読んでみてください。
「場所法」の具体的な記憶ステップを、初心者でもマスターできるように構成されています。
最初にお伝えした通り、「メモリーパレス=場所法」なので、名前は違っても記憶に必要な手順は一緒です。
5 まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、古代ギリシャから伝わる「メモリーパレス」についてお伝えしました。
シモニデスが2500年前に発見して以来、現代でも使われている記憶術です。
ノーベル賞の研究によって科学的にも、効果的であることがわかっています。
また、メモリーパレスによって、仕事の生産性が上がることもわかっています。
記憶力を上げたいという方はもちろん、仕事のパフォーマンスを上げたいビジネスパーソンにもおすすめの記憶術です。