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元不登校が「学校に行かなくてよい」は本当かを考えた

学級の節目に時々ニュースで話題に上がる、学校に行きたくないときに本当に行かなくてもよいのか?問題。
専門家や元不登校の有名人が、その時期になると様々な場所で語っています。
私が不登校の頃、このニュースを読むたびに、
「不登校になったことのない人が語っても何も参考にならないなぁ」
「この人は著名人になれるぐらい立派な人だから不登校になっても問題なかったんだろう」
と考えていました。
あの時の自分に宛てて、何もない一般人が、
・本当に学校に行かなくてよかったか?
・不登校になって良かったこと、悪かったこと
・不登校になった場合にした方が良いこと
を振り返ってみました。


様子見したほうが良いパターン

・1,2か月以内に新学期が始まる場合


新学期がもうすぐ始まる場合は、クラス替えがあるので友人関係が変化する可能性もあります。
一旦休まず進級後に1か月送ってみて、様子をみるのも良いと思います。

・話を聞いてもらって解決できそうな場合


大人と話す時間をしっかり取ってみる。
話をしたことで少しでもスッキリした表情になれば一旦休まず行っても良いと思います。
大人がこの時に話を聞くポイントは相手が思っていることを受け止めることだと思います。
アドバイスや助言は話しているうちに、子供の話から、ただの大人の学生時代の話に変わる可能性があるのでやめておく。
相手に意見を求められない限り、ただひたすら相槌を打って相手の話を聞くと安心するのでは?と思います。

学校に行かなくてよいパターン

・明らかに体調を崩している場合


身体的、心理的な体調を崩している場合は、無理に登校しても体調が悪化する場合があるので休んで良いと思います。
大人の方は無理に行かせないようにしていただきたいです。
無理に行かせることで親子間に溝ができてしまう可能性もあります。
私は親と仲が悪くはないですが、学校に行かずに叱られたことを30代になった今でも心に引っかかっています。

・身体、精神的な暴力を受けている場合

暴言や暴力を受けている場合は、安全を考えて行かせない方が良いと思います。
体の傷は言わずもがなですが、精神的な心の痛みも何十年と消えません。
その後の人生に影響が出るので休んだ方が良いと思います。

・元々学校を休みたがらないタイプの場合

1~2年前の登校状況を思い出してみてください。
今までは休まずに登校できていた。
すぐに「学校を休みたい!」と言わなかったタイプの方が、ある日行きたくないと思った場合は休んだ方が良いです。
その感情は怠けではなく、何か学校生活か自分のメンタルに問題が起きている可能性がある為です。

不登校による人生へのメリット

・また同じ状態が発生した場合に冷静に対処ができる

学生時代を乗り越えて、成人した後の人生でも人は躓くことがあります。
例えば入社した会社で精神的に追い込まれ病んでしまった場合です。
私は現在休職をしています。
学生時代に一度不登校になっていたおかげか、意外にも冷静に対処できていると感じます。
休職前の時もあまり負の感情に押し込まれずに、
「またこれか~」
「学生時代にも不登校になったけど、最終的には高校を卒業できたし、なんとかなるよ」
と気持ちを切り替えることができました。

不登校による人生のデメリット

・学生時代の話を他人にできない

大人になってからも学生時代の話をすることがありますが、私はこの話題が苦手です。
不登校のことを隠している為、答えを濁したり、話題を無理やり変えたりしています。
修学旅行の話が出てくると目が泳いでしまいます。

不登校になった場合にした方が良いこと

・学校と家以外の場所を作る

何故学校に行かなくてはいけないか?というと、私は人とのかかわり方を学ぶ為だと思っています。
私は不登校になった後、家以外の居場所がなくなってしまい、引きこもり寸前までなってしまいました。
その結果人とのコミュニケーションをとることが苦手になってしまいました。
体調的に問題なさそうであれば、何か習い事やカルチャースクール、アルバイト等に行ったりして、他人とコミュニケーションが取れる場所を見つけた方が良いと思います。

・不登校を気にせずに遊ぶ

不登校になると罪悪感から、外に出て遊んだり、楽しくしていることが罪のように感じてしまいます。
しかしその事は気にせず、楽しく遊んだ方が良いと思います。
私はこの罪悪感のせいで、家に籠って、外に出ることができなくなってしまった為です。
これ以上症状を悪化させない為に、楽しめることがあれば、それを存分にやった方が良いと思います。

結論:学校に行かなくてよかったのか?

この問いに対して、私は結果的に「行かなくてよかった」と思っています。
不登校になった事を悔いることもありました。
「あの時何故もっと我慢できなかったんだろう?」
「もっと自分が頑張っていれば登校できたのでは?」
と自分を責めました。
ただ、私の場合、学校に行くことができても、高校卒業後に似たようなことが起きていたと思います。
実際に私は不登校後に通信高校に編入し高卒の資格は取れましたが、その後に無職になったり、休職になったりしています。
いずれどこかで躓くことは確定していたのです。
子供の頃って、走って躓いた時に、頭から落ちたり、膝に怪我をして大泣きしますよね。
だけど大きくなると安全な躓き方が分かってきます。
少しの怪我で済み、泣くこともなくなります。
一度不登校を経験したことで、また人生でつらい事が発生した場合も、昔より前向きにとらえていると思います。
不登校になってしまった場合も、今は躓く練習をしているのだと思い、前向きに捉えた方が良いです。

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