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おバカだけど心に残る映画 その3 郷愁の「中条文映」


私の生まれ故郷である新潟県中条町(現在は胎内市)には、かつて映画館が1館だけ存在していました。

「中条文映」という映画館です。

田舎町の小さい映画館でしたので、常時なにかを上映しているわけではなく、夏休みや冬休み期間だけ上映をしていたと記憶しています。

小学生の頃、終業式当日に映画のチケットが全生徒へ配布されます。そして、親からお小遣いをもらい、友達と一緒に中条文映へ足を運びます。それがとても楽しみでした。

売店でお菓子を買って、友達と一緒に胸をときめかせてスクリーンに見入ったものです。

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スクリーンの中では、ゴジラが火を吹き、キングギドラが空を飛び、ザ・ピーナッツがモスラの歌を歌っていました。

そんなスクリーンをところ狭しと暴れまわる怪獣に夢中になっていた頃です。

小学校へ行く途中に「中条文映」の前を通りかかった私は、上映予告映画のポスターを目にして、愕然としました。


スクリーンショット 2020-03-23 11.13.31


そこには、由美かおるさん主演映画『同棲時代』のポスターが貼ってあったのです。

(えっ!・・・怪獣映画じゃない!)
(何これ?)
(同棲!?・・・読めない・・・)

しかし、私にとっては、同棲などという文字はどうでもよかったのです。

当時、小学生だった私のつぶらな瞳に焼き付いたのは・・・

尻!
お尻!
けつ!
おけつ!
臀部!

・・・・・でした。

それからしばらくの間、ランドセルをしょった私は、中条文映の前を通りかかると、このポスターを横目で眺めながら歩きました。しかも、できるだけゆっくり歩いたことは言うまでもありません。

しかしながら、現在に至るまで、私はこの映画を一度も観たことがありません。なぜなら、私にとってこの映画は、このポスターこそがすべてだからです。それだけで、もうお腹がいっぱいです。

「おバカ(な私)だけど心に残る映画」です。

時代が変わり、
今ではお尻を見ることができません。↑

嗚呼、昭和よ・・・。

「おバカだけど心に残る映画」その1・その2はこちらから
 ↓ ↓ ↓

その1『アマゾネス』
https://note.com/stssiye/n/n3b90e495edaf

その2『変態家族兄貴の嫁さん』
https://note.com/stssiye/n/n6364042f96ea



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