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よかった作品 ~瀲の8月編~

瀲(なぎさ)
①水が満ちあふれるさま。また、波が連なるさま。「瀲瀲」 ②みぎわ。なぎさ。 ③うかぶ。「泛瀲(ハンレン)」

連なる波の如く大量の出来事があった8月。誇張抜きで人生で一番色々あった一ヶ月かもしれない。本当に各所お疲れ様でした。

今月のお知らせとしては8月14日に衝動でAmazonにて購入した岩ピクミンのぬいぐるみが9月8日現在まだ届いていません。どこに行ったんだ岩ピクミン。

コロコロしてて可愛い

ということで今月も全然作品を観れていないのですが必死に駄文を綴りたいと思います。
最近は作品に真摯に向き合わねばという思いが強すぎて何かの片手間に作品を見ることがなかなかできずにおり、そのせいでインプットができていない気がする。


1:レディ・プレイヤー1

2018年に公開されたVRゲームをテーマにした映画

少し前に見たけどふと思い出し再度観た作品。VRの世界が今以上に発展した数十年後の未来でゲームの中を舞台とした主人公と敵とのお宝争奪バトル的なSFアドベンチャー。

色々な作品のキャラクターが登場していて80年代以降のサブカルチャーやポップカルチャー好きが作ったんだなとわかるようなリスペクトを端々に感じることができる作品。
スタート地点の後ろにアイテムがあったりステージ上に隠しエリアがあったりとゲームが好きな人ならある〜!と言っちゃうようなゲームあるあるがふんだんに盛り込まれていて、内容見なくても楽しめちゃうのではというくらい細かい部分までこだわり抜かれているのもめちゃ好ポイントです。

あとは主人公サイドと大企業のお宝争奪バトルみたいな感じではあるけれどゲームの中では完結せずに主人公の生身の姿を狙って兵隊やらなんやらが襲いにかかるシーンがあり、確かにそうした方が効率いいよねという妙な現実味、説得力を与えてくれていて好き。

2:MEG ザ・モンスターズ2

少し前に公開された『MEG ザ・モンスター』の続編。

添付画像からもなんとなくわかる通り、いわゆるサメ映画のひとつ。
内容としてもジェイソン・ステイサムがデカいサメと戦うという至極シンプルな作品ではあるけれど今作は人同士の戦いや友情など少し味付けがされていて、サメと人が戦うだけの映画を見るつもりの脳にはちょうどいいくらいのストーリー難易度がとても良かったです。
ここの映像が〇〇のオマージュで〜とかじゃなくてシンプルに涼しげなアクション映画見たい人はめちゃおすすめです。深海とか苦手な人は少し怖いかも。後ろにいたカップルは彼女の思っていたより映画が怖かったらしく上映終了後に後ろの席で喧嘩していました。

魚は深海で圧死しないとナレーションされながら深海を素潜りするジェイソン・ステイサムが本当に面白かった。
ジェイソン・ステイサムは人間じゃないのか。

3:花譜 不可解弐Q1 「メルの黄昏」

2020年に行われた花譜 不可解弐Q1の「メルの黄昏」の映像演出。
自分が今までに見た映像演出の中で一番好きな演出かもしれないけど今まで紹介してなかったので改めて。
詳しいコンセプトや制作過程は上に添付した大橋さんのツイートのツリーに書いてあるのでそれを見て欲しい。

文字のエレメントを楽譜のように配置することで歌詞の演出をとりあえず置いているような違和感なく表現として組み込んでいる感じだったり、ドラムやギターなどの楽器にも対応した表現がついている空間としての演出等々ここも好き!あそこも好き!みたいな感じで文章にするとめちゃくちゃ汚い文章になってしまうので今の自分の文章能力では書ききれないのが悔しいほどに大好きな演出です。これをライブのために制作しているという豪華さが恐ろしい。
自分も最近ライブでは演出としてリリックデザインをする機会がかなりあるけれど、映像上に文字を出すという点に対して疑いを持たずにどういった字体にするかなどを考えすぎて「歌詞を表示することの意義」についての思考を疎かにしているなと改めてこの文章を書いていて思いました。ライブ演出だけの話ではないけれど一つ一つの案件をただこなすのではなくもっと大事に作りたい…
あと今2020年あたりのライブを見ると演出担当の人が豪華すぎてヤバい。円盤が欲しい。

4:理芽 「えろいむ」

少し前に公開された理芽のoriginal MV ホラー映画の主題歌なのでMVも怖い。けど少し切なさがある。

MVの監督をした涌井嶺さんがnoteで制作記録を残してくれているのでこれを読むと97倍MVを楽しむことができるので是非。

初めてMVが公開されて見た時によくあるsteamのホラーっぽい雰囲気だなぁとは思いつつも楽曲の雰囲気も相まってほのかに感じる切なさがいいなと思っていたけれど涌井さんのnoteでもご本人が怖さだけでなく切なさや美しさも表現したいと仰っていて、作業しながら流し見した程度の自分でも伝えたい印象をブレさせずに伝えられる表現力だったり引き出しの多さを本当に見習いたい。
あとワークフローが丁寧すぎて自分も今以上に丁寧に仕事せねば…の気持ちにも。

5:아이리 칸나(Airi Kanna) 「‘ADDICT!ON’」

STELLIVEというグループ(組織?)で活動されている藍璃かんなさんのorginal MV

キャラクターイラストの動きが多かったり、一見シンプルに見えて動きの情報量が多く癖になるMVで好きです。33秒くらいの表情がコロコロ変わるところ可愛い。
あと自分がハングルを見慣れていなからかもだけど読めない文字がMVに出てくるのカッコよくていいなぁとなりました。なんとなく日本語に聞こえるけど全然日本語じゃないの面白い。

6:最近のお仕事1

Albemuthのオリジナル楽曲「Underdrain」のリリックデザイン

「埋め立てられたコンテンツよ」「もう要らない子さ」のような自虐的でどこか諦めたような投げやりな言葉とゴリゴリな音圧で攻めてくる黑らしいロックチューンで自分の作風とかなり親和性のある楽曲だったのでとても作りやすい&楽しく作業できた楽曲の記憶。
Albemuthの案件でMVデザインをするときは楽曲自体のコンセプトやMVとして見える部分の表現として写っているかどうかなどは一旦置いておいて自分の中でキーワードを決めることが多く、Underdrainは「八重咲き」をテーマに制作していました。

八重咲き…
花びらが重なって咲く花の咲き方のことで、普通は変わりものとして出現する。花が派手になるので園芸植物では喜ばれる。普通は、野生の植物には雄蘂と雌蘂があるのが当然であるので、このような花は突然変異によって出現する。
(Wikipediaより)

突然変異で生まれる八重咲きという現象ですが、花の種類によっては花びらが多くめっちゃ気持ち悪かったり、園芸植物では喜ばれたりと時と場合によって喜ばれたり気持ち悪がられたりといった当事者ではどうしようもない受け手側の都合による一方的な身勝手さ、理不尽さがUnderdrainのかつて栄えていたコンテンツが時が経つにつれ見向きもされなくなっていくような理不尽さ、やるせなさといったイメージに重なりを感じたのでなかなかいいキーワードをチョイスできたのではないかなと思っています。
MVとしてもなんとな〜く嫌な湿り気がしていてとても良いのでぜひ聴いてください。

7:最近のお仕事2

Albemuthのオリジナル楽曲「tuberose」のリリックデザイン

前作のUnderdrainとは一転、粘り気0で艶やかさや強かさを感じる楽曲で、まるいちさんの3DCGやそゐちさんのイラストも相まってとてもリッチなMVになっており大満足な一作です。

今回はいつものリリックデザインとは少し構成が変わっていて基本映像下部に歌詞がベタ置きされつつ、キーとなっている箇所でバンッと中央に歌詞が出るような構成になっているのですが、ここまでがっつり文字を作ったのは久しぶりな気がしつつも、結構いい感じのかっこいい文字を作れた気がする。

また、MV内で歌詞の強弱をかなり大きく作ったことで映像としても3DCG、アニメーションとは別の波長が追加されテンプレの構成に縛られないリッチな構成にできたのかなと思います。

ちなみにどの部分を作字するのか、今回はどういった構成でデザインを組むかの指示は毎度お馴染みのまるいちさんです。こういう色っぽい映像も作れるのどんどん作風がマルチ化していって怖い。
誕生日おめでとうございます。


本当は詩道さんのクロマトグラフィーも色々描きたかったんですが書こうとするとかなりボリュームのある内容になってしまいそう&今月もかなり忙しく余裕がないので今回は断念しまた何か別の機会で書ければなと思います。

徐々に書く量が少なくなっている気がしつつも許してくれ…🦦

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