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秋ヶ瀬の藪

 今日は、自宅から車で40分ほどの距離にある秋ヶ瀬という場所へ行ってきました。理由は、今や知る人ぞ知る「秋ヶ瀬チャンネル」に出演するためです。

 トンボさん(知る人ぞ知る)が長年続けていらっしゃる「トンボ日記」が"業界日誌"なら、もしかするとこの「秋ヶ瀬チャンネル」は"業界動画"になるかも(笑)。

 ここは公にしていい部分だと思うので、まずは秋ヶ瀬チャンネルをしっかりお伝えしますね。

 アマチュア風景写真家・中井憲吾さんが案内人&動画編集、プロ風景写真家・岡本洋子さんが動画撮影&語りを担当。このお二人が毎回ゲストを迎えて、軽妙かつ深ーい話、そしてちょっぴりの告知も入るというのが秋ヶ瀬チャンネル(合ってるかな?)。コロナ禍において、以前のような活気が削がれ、人によっては写欲が減退。メーカーも個人も、この世情を鑑みれば簡単にはイベントもできず、はっきり凹んでしまった風景写真業界を盛り上げようとしてくれている、本当に素晴らしい志を持った番組です。

 そんな番組から、ありがたいことにお声がかかり、本日は暗いうちから秋ヶ瀬を訪問し、動画を収録してきました。いやー、楽しかった。

 その動画は私のFacebookから見られるのですが、「note」には残念ながら、動画ソースを貼れないので、もしも見たいという方は私のFacebookからご覧ください。加えて【友達限定】なので、私と「友達」になっていただく必要があります。面倒なのですが、ハードルを乗り越えてくださいまし。

 http://facebook.com/hagihara.shirou

 ちなみに、私は秋ヶ瀬は初めての訪問。中井さんのFacebookを見ているので、投稿された写真からある程度は想像できた場所ですが、実際に降り立ち撮影をしてみると、めちゃくちゃ私好みの場所ですやん!←急に訛ってみる

 美しい風景じゃないんです。藪なんですよ、藪。なんなら、それほど手入れもされていなくて、ほったらかしの雰囲気すら漂いますが、それがイイ。絶景ハンターでもないし、有名撮影地優先モードにもならない私にとっては、「あれあれ?、ココ、いいんじゃね!」でした。

 写真を始めた頃は、それでも絶景的な風景を求めたり、有名撮影地を訪れるのは当たり前でしたが、いつのまにか有難いことに仕事が増え、しかし住むのは東京という都会であり、自然が近くにはないという環境。ところが仕事柄、撮影はしなくてはならないとくれば、近場の公園などで撮ることになります。足元の小さな風景を対象にするようになっていったのは、当然の帰結だったのかもしれません。

 いや、少し違うかもしれません。スケールの大きな風景に強い志向があれば、やはりそういうものを追い続けたでしょう。むしろ私の中には、身近のなんでもない風景の中からハッとするような世界を発見し表現することが面白く、そちらを積極的に選んだということだと思います。

 そうなってくると、欲しいのはむしろ、整った美景ではなくて、ひと目見ただけでは絵にならなそうな藪のような風景です。そこから自分にしか見えない世界を見つけ、表現することのほうが、私には興味深いのです。

 そして秋ヶ瀬にはそれがあります。もう、一目見ただけで、攻略のしがいがある場所だと認識できました。はっきりとした意識を持たないと風景を見せてくれない、そんな環境が秋ヶ瀬にはあり、それが私の心を引き付けたのです。

 今回は1点1点は解説はせず、今日発見したものをまとめてご覧いただきますが、私が言っていることのエッセンスが見て取れると思います。

 今は通える場所が1つ増えたことの嬉しさ、喜びがあります。逆に言えば、もっと早くに知っておきたかった。そうすれば別の展開があったかもしれない。ただ、遅すぎたとは思っていません。むしろ、noteを始めたタイミングと、秋ヶ瀬を知ったタイミングが近いことが、なんらかの意味を持っているとすら感じます。

 今後、どの程度秋ヶ瀬の風景が登場するかは予想がつきませんが、少なくとも今は、楽しい遊び場を見つけた子供のように、ワクワクしていることは隠しようがありません。

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※撮影はすべてFUJIFILM GFX 100S

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