☆夢も希望もないこの世界で君は何を思い僕は何を思う☆◆9章◆後編・闇へと落ちていく人生
◆9章◆後編・闇へと落ちていく人生
1話・新婚生活に暗雲立ち込める
2人で住むために新しく広い部屋を借りた!
家賃11万円の2LDKで中目黒駅の相場としたら安い方だ、住宅手当ても出てるので6万円で住んでいた!
同棲生活と違い今回は新婚生活だ!
まだ若かった2人にとってお金がそんなになくて結婚式を挙げるのはなしにした!
でもいずれは式を挙げたいと思っていた!
結婚指輪も買えずにいた!
ほんとにビンボーな生活で家事洗濯料理は妻のマキに全部任せて自分は仕事を黙々と頑張っていた!
そして半年が経つ頃…
マキのストレスが溜まっていて爆発した!
家事も洗濯も料理も手伝わない自分に怒りをぶつけてきた!
自分も仕事が忙しいからと逃げていたからである!
怒るのは無理ないと自分は自分を押し殺して黙って少し手伝うようになった!
でも自分もストレスが溜まってきて、仕事場で優しい上司でいたはずが怒り散らして八つ当たりまでするようになった…
自分で自分が嫌になってきた…
そんな時だった…!!
渋谷にちょっと気晴らしにパチ屋に行ってその帰りの夜8時頃に目の前のバイクが信号を無視して自分の乗ってるバイクと正面衝突したのである!
バイクのカゴは曲がって、自分の下半身は打ち身程度で済んだので事故処理せずにそのまま帰宅したのである、でも家に着く頃に下半身が血だらけになっていた事に気づき病院に行くからと家に入って保険証を持ち出したら急にマキが…
マキ「こんな時間まで何してたん?どうせパチ屋に行ってたんやろ!」
マサト「ご、ごめん…」
マキ「もうあんたなんか帰ってこなくてもいいよ…!!」
マサト「……ちょっと病院行ってくる……」
悪気があって言ったわけではないと思うけど事故ってて怪我をしている人に言われる台詞にしてはものすごく心が傷付いてしまった…
夜遅くやっている病院に向かい治療を終えその日は家に帰らず漫画喫茶に泊まった
新婚生活に暗雲立ち込める……
2話・逃げ出した夜
もうあんたなんか帰ってこなくてもいいよ…そのセリフがずっと頭の中をグルグル回っていた…
俺は必要な人間じゃないんだな…
自分は実はマキに黙っていた事があった
ストレス発散のために、仕事中抜け出してたまにパチンコを打ちに行っていたのである!
そして…借金が100万円あった…
全部パチンコで借金したもので、マキと出会う前から少しずつ返済していた…
でも恐らく結婚してからしばらくして通帳とか勝手にみてその事に気付いたかもしれない…
もう自分はダメな人間…
終わったな…
何もかもが…
俺みたいな人間が誰も幸せになんかできないんだよ…
そして会社で使う予定で持っていた20万円を勝手に持ち出し逃げた…そう、会社の金を盗んで逃げたんだ…
逃げ出した夜…
泣きながら…俺は…家庭も仕事も捨て漫画喫茶に逃げ込んだ…
3話・ネットカフェ難民
家や仕事も飛び出してから20万円片手に漫画喫茶でお金が尽きるまでおよそ3ヶ月余りずっと引きこもっていた…
ネットカフェ難民になっていた…
この後5年後くらいにネットカフェ難民という言葉が流行るのだがみんながやる前にそれをやっていた事になる!
何もかもが嫌になり、朝から晩までボーーっとしたり漫画を読んだり、腹が減ったら漫画喫茶のカップ麺食べたりして暮らしていた…
そしてとうとうお金が尽きてしまった…
ネットカフェ難民生活は終わりかな…
人生終わってるな…
もう死ぬしかないのかな…
4話・闇へと落ちていく人生
3ヶ月経って家がどうなったとか仕事がどうなったとか怖くて行けないけど…
死ぬことさえも臆病でできない俺は
深夜に家に覗きに行こうとした…
そしたらその家の近くで会社の上司にたまたま出くわして追いかけられ走って車の下に隠れたりして難を逃れた!
悪いことをしたのだから追いかけられるのは当然か…
そして深夜に逃げた次の日の朝
3ヶ月ぶりくらいに会社へ出向いた…
オーナーに会い…今までの事やこれからの事を話し盗んだお金は退職金から差し引いてもらいそこから退職金として30万円を貰って会社を辞職した!
マキは、自分が居なくなったという事でショックを受けて実家の青森に帰っていて自分の荷物の半分は長崎の実家へ残りの半分は青森へと送られていた!
そして…自分はまた退職金で貰った30万円を持って漫画喫茶へと戻った…
家も何もかも失い…仕事も恋人さえも全部失ってしまった…
闇へと落ちていく人生だな…
でも死ぬ前にやり残した事がある!
それをやったらもう死ぬしかないのかな…
10章へつづく!!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?