見出し画像

生まれ変わったって僕でいたい、と思える自分になりたい

「生まれ変わったって僕でいたい」果たして自分はそう思えるだろうか?

とても不思議な感覚だった。
歌声が突き刺さってきたとか、衝撃的だったとか、そういうガツン!と来るような感じとも違う。

話しかけられた。これがいちばんしっくり来るように思う。

「生まれ変わったって僕でいたい」果たして自分はそう思えるだろうか?
曲中にふとそう思った、その瞬間に涙がツーっと零れ落ちてきてしまった。


*****

Aぇ!groupのコンサートというものを初めてこの目で見まして。ここに至るまでにまあいろいろあったんですけど、どこをどうかいつまんで書いたらいいのかよくわからんので端折ります(知ってる人だけワッハッハとなってください・・・)が、Aぇの現場に行ってみたい!と思ってからは約1年越しくらいだったのかな。

しかしながら今回は会場があまりにも自分の行動範囲圏内の会場だったので「念願の!!」という思いは確かにあったのに、近所すぎて開演5分前くらいまでこれから見られるという実感が全然なかった。

でも、開演して客席の扉から6人が出てきた瞬間にぶわ~~っと泣いてしまった。

関東圏に住む人ならなんとなくわかってもらえる話かな、と思うんだけど、関東に住んでるとあまり「アイドルがこの土地にやってきてくれた!!」っていう感動を味わう機会ってないじゃないですか。本当に本当に贅沢な話だなとは思うんだけど、チケットさえ取れればそんなに苦労せずともコンサートに行けてしまう。自分もかつては地方人だったのにすっかりこの恵まれた環境に慣れきってしまっていた。
でもそれって同時に「この土地にやってきてくれた!!」という感動をする機会がないとも言える。
だから大阪がルーツであり拠点である彼らが、自分が長く住んでいる場所に来てくれたこと。これってすごいことなんだ!という嬉しさがじわじわと涙になってしまった。この感動は忘れたくないし、忘れちゃいけない気持ちだなって思った。

*****

人生においてなかなかこれは自分で損してるな~~~と思うんだけど、わたしは楽器を弾く人に対していわゆる「萌え」というものがない。
とだけ書くとすごく不躾なんだけど、これは楽器を弾く人を軽視しているわけではなくてむしろ逆なのだ。

自分は子供のころからまったく楽器が弾けない。周りの友達がみんな習っているから、というだけの理由で小学校4年生から6年生までピアノを習っていたけれど、始めたのが周りよりも遅くみんなとっくにバイエルを終えてブルクミュラーとかソナチネを弾いていたのに自分はぜんぜん上達せず一生バイエルが終わらなかった。そんな自分が恥ずかしかった。いま思えば、そもそもピアノを弾くことがまったく楽しいと思えなかったら練習を全然していなかったのだ。上達しないのなんて当然である。

そんな子供のころもあって、わたしにとって楽器が弾ける人というのはみんな一律で「凄い」という感情になってしまう。自分がまったく弾けないから、演奏の良し悪しもまったくわからない。楽器を弾ける人はわたしにとって全員凄い。

Aぇに興味が沸いてから、自分がもっと楽器演奏というものに造詣が深ければもっとバンドも楽しめたのかな~~~~と思ってため息が出ることも少なくなかった。だから今回のコンサートもバンドコーナーを楽しめるかどうかという部分が気がかりだった。

が。

そんなことは末澤誠也さんを見たら吹っ飛んでしまった。

末澤さんがあまりにも楽しそうに歌う、弾く、踊る、跳ねる、煽る、、、、、あの小さなからだのどこからそんな力が、なんて言いかたをしたら怒られてしまうだろうか。でも本当に驚くほどにパワフルだった。生命力のかたまりがステージの上で弾けてるみたいな。

PRIDEという曲のことはもちろん知っていたし、爆発力のある曲だと理解していた。だから聴いたら圧倒されてしまうのかなと思っていたのに、直前の「勝手に仕上がれ」で沸き立って熱くなった会場にスッ、と歌声が響き渡った。

「生まれ変わったって僕でいたい」と話しかけられたような気がして、だから反射的に「自分は同じように誇りを持ってそう思えるだろうか?」と思ってしまったのだ。
曲中ずっと末澤さんを見ながら「同じことを思えるか?」そう考えていた。

最後にもう一度「生まれ変わったって僕でいたい」と話しかけられるころにはすっかり憧れの念を抱いてしまい、少しでも誇れるような自分でありたいなと、そんな風に思った。この人のように生きられたら自分も強くなれるだろうか。

そう、話しかけられたんだなあ。もっと心をガシッと掴んでくるような歌なのかと思っていたら、話しかけられてしまった。会場にいる誰のことも置いてきぼりにしない歌。それってこういうことなのかな、と思った。

誇れるような自分でいたい。こんな気持ちになってコンサートを終えるなんてまったく予想していなかった。

いたく感銘を受けた自分は買う予定ではなかった末澤誠也さんのうちわを手に会場をあとにしたのであった。


*****

本当に良いものを見た。末澤さんのことずっと80~90年代の少女漫画(マーガレットとか集英社系)みたいな人だな~って思ってたけど、生でPRIDE見たらアッ違うわこの人聖闘士じゃん・・・となった。小宇宙を燃やしてセブンセンシズにたどり着いたブロンズセイントだよ・・・・・・同じ集英社でも少年ジャンプでした(??

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?