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名もなき人妻が怪談賞レースに出てみた


名もなき人妻が最恐戦に出ました


はじめまして、名もなき人妻のイソノです。
カッコいい肩書きが欲しいけど何もなくて「名もなき人妻」と名乗ってみます。

そうなんです、私、怪談の賞レース「最恐戦2023」に出ました

怪談最恐戦HPより

2018年から始まり今年で6回目。プロアマ誰でもかかって来いや!の大会で優勝者には100万円の賞金があります。
これに突然出たんです。わたし。怪談を語ったこともなかったのにね。


最恐戦との出会い

怪談やオカルトの類は好きでしたが、深くのめり込んでいたわけではありません。
今のTwitterアカウントを始めた時にたまたま見つけた怪談師さんがキッカケでした。世の中に怪談イベントがこうも盛んに行われているなんて全く知らなかったんです。あれよあれよと怪談を聞くようになり、魅力にハマっていきます。
その中で毎年夏に行われている怪談の甲子園のようなイベント「最恐戦」を知ったわけです。

2023年5月終わりに応募開始され、締め切りは6月30日。
それを知った時にムクムクと「自分もやってみたい」という気持ちが湧いてきたんです。

Twitterアカウントを始めたのが2022年10月なので、怪談界に足を踏み込んでまだ1年も経っていません。こんなズブの素人がポッと出ていい場所じゃない、とかなり悩みました。

「自分」を掬うか殺すか

今私は結婚しており子どももいます。転勤族で1年程前に全く縁が無い土地に引っ越し、正直行き詰っていました。何か大きな問題とかいうわけじゃないんですけど、これからの人生どんな心持ちで過ごせばいいか分かんなくなってたんですよね。
当たり前なんですけど、家族が第一だし子ども優先で過ごす生活を送らないといけないわけで。子どもはまだ未就園児のため自分のやりたい事ができる時間もごく僅か。それに物足りなさを感じたり「自分」を出す行動をしたいと思うのは私が母親として人妻としておかしいのかなって考えていました。

「怪談語りをやってみたい」
という「自分」だけのための思考と行動を生かしてはいけないんじゃないか、とか結構重たく悩みます。

よく言いますよね。「やらない後悔よりやる後悔」って。
私はこの2つを比較するのは意味が無いと思っています。だって、やらない選択をした先には別の何かを決定したり行動する未来があるんですから。「やらない後悔」は意外とすぐに他の事に塗りつぶされて忘れるのも早いですし。
そんな事を考えてやらない選択に傾いていたんですが、結果私は応募しやる選択を手に取りました。

応募審査通過し予選に進む

散々悩んだ挙句、応募締め切り最終日の夜に思い立って動画を撮影し応募しました。

今年は205名の応募があり、そのうち108名が応募審査に通過。
その中に私の名前もあったんです。めちゃめちゃ嬉しかった。本当に。

応募動画は3分の怪談。審査通過した方々の動画一覧はこちらです。

予選はそれから約2週間後にYouTube配信で行われることに。3名1組となり、その中の1名が勝ち上がります。
俳優の鬼頭真也さん、怪談界に名を轟かせている恐不知のいわおカイキスキーさんという超強敵と当たることに。

「うわ~~~~~これは死ぬ~~~~~~~」と心の中で叫ぶもののやるしかありません。
でもさ、全くの無名だし何の形も無いんですからこれはやり放題なわけですよ。ここでどんな自分を出そうが怪談界で失うものは何一つ無いんですから。

気持ちのいいストレスと共に戦う

ひとまず最初の難関はZOOMを上手く接続して配信ミスを起こさないことでした。有難いことに昨年の接続テスト配信がアーカイブに残っていたので予習することに。

今後出ようと思う方はこれ見ておいた方が良いです。接続を上手く繋げる方法や配信時の音響設定についてすごく丁寧に説明されています。
名もなき人妻は配信なんてしたこと無かったし心配性なんでここから始めました。

予選会で話すネタは決まっていたんですが、対戦相手がつよつよ過ぎるので変えることに。初心者ながらかなり考えて練りました。
そんなこんなしてたら、食べても食べてもお腹下してお尻が爆発して病院に行くことに。おかげで(?)緊張感は痛みでかき消されます。辛かった。
しかし年明けから太っていた分全部痩せたので有難いです!!嬉しい!

少し身体は辛かったけど、自分がやるって決めて動いてることですからね。良いプレッシャーというストレスであり気持ちいいです。生きてるって感じがします。

闘い方を練る

色々考えた結果、自分の中でも特に大切だった話を出すことに決めました。
去年の予選会も予習し配信環境や背景も悩んだのですが、初心者の自分に見合うであろうスタイルに決めます。
ただ、予選会終了後に配信機材についてのアドバイスを色々見かけましたので、これから挑戦を始める皆さんは本気度を表すためにもそれなりに良いものを揃える事をオススメします。
特に、音声は聞く人の心を動かす大きな要素だと思います。それを損なわないために2022年の配信テストを見て準備しておくと安心ですね。

ちなみに私はZOOMの録画機能を使って画面の映り方と音声をチェックし何度も練習しました。本番の衣装を着て練習するのも大事ですね~。本番当日の練習で、マイクが衣装にこすれる音がしたので急遽マイク位置を変えることに。

これが実際の予選会映像です。私は1時間26分経過辺りから出ています。


賞レースの結果

結果は惨敗でした☆票はひとつも入らず!ざんねん!

でも配信時のチャットに「このブロックもレベル高いな」って書き込みがあるのを見てかなりテンション上がりました。鬼頭さんといわおさんとの戦いに泥を塗るような事は絶対にしたくなかったので、勝ち負け以前の問題として頑張りたかったんです。レベルは全く違ったものの、ブロックとして良い戦いだったと思ってもらえたんなら安心。
Twitter上で私の怪談が良かったと言ってくださる方もいて泣きました。

賞レースに負けると、全世界から否定された気になってしまうんですよ。
一票も入らなかったからかもしれませんが。
でもね、後から考えたら一般票(多数決で一票が決まる)の中には13~14人の方が私に入れてくれているんです!(そう、私はパーセンテージから計算しましたよ)
誰かの心に残る怪談が語れたんだ!すごいやん!

自分が見返しても恥ずかしいものだとは思いません。これは出来る範囲の準備をやったのが功を奏しました。いつか子どもが見つけたって堂々といられます。

もちろん怪談としての反省点はたくさんあります。できれば誰かにダメ出しも欲しいぐらい。この気持ちが湧くのも、改善してまだまだ挑戦していきたいって証拠ですね。

残るもの

自分の戦いが終わってひとつ吹っ切れました。
「自分」を殺さず「自分のためにも生きていこう」って。

やっぱり何か動くと何かが変わるな。こんなに楽しい事を知れたんだから、私は怪談を語る活動を細々とでも続けていきます。

最恐戦のみならず、何かに挑戦したいと考える方の足掛かりになれば嬉しいです。
名もなき人妻は、今後肩書が変わるのか!また見守ってください。
どうぞよろしくお願いします。


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