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風の便り

毎年この日は強風が吹く。

どこか遠くから砂と木の葉を運んでくるその風が吹くと、山々の雪が溶け始め、冬の間その下で懸命に命を繋いでいた生命たちが少しづつ顔を出す。

寒さと飢えに耐え忍んだ冬がやっと終わりを告げるのだ。

そんな吉報のようなこの風の事を、
俺たちは

「春一番」

と呼んでいる。


* 2月15日 春一番名附けの日 *
1859(安政6)年2月13日、壱岐郷ノ浦の漁師53人が五島沖で突風に遭い全員が死亡した。それ以前から、郷ノ浦の漁師の間で春の初めの強い南風が「春一」と呼ばれており、これが「春一番」の語源とされている。春一番の語源には他にも諸説ある。
1950年代からマスコミがこの言葉を使用するようになって一般でも使われるようになり、1985年からは気象庁が春一番の発表を行っている。

[ あとがき ]
あぁ、2月15日に間に合わなかった…

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