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さよならラビット

1年前の1月1日。
君は堂々と高台に鎮座し、その輝きは異彩を放っていたね。

それから春が過ぎ、夏が過ぎ、秋が過ぎ。
二度目の冬がやってきた。

日々の暮らしで埃は積もり、その度にはたきで払う。
そうして大切にしてはいたけれども、それでも少しづつ色褪せていった君。
心なしか瞳にも翳りが見えているように思うのは私の思い過ごしかな?

思えば1年間、いろんなことがあったね。
家に誰もいないのにお姉ちゃんが鍵をかけ忘れて買い物に出掛けてしまったり、
お母さんが鍋の火を消し忘れたり。
あぁ、あとお父さんが2階の階段から落ちた日もあったね。

でも、家族全員が大きな怪我も病気も事故も事件もなく暮らせたのは、1年間見守ってくれた君のおかげだと思う。

本当にありがとう。

君のいた場所は今はもう龍の場所に変わってしまったけど、その愛らしい瞳と丸い体はこの先もずっと忘れないよ。

卯様へ。
最大の感謝を込めて。


* 2月11日 干支供養の日 *
干支置物等を製作している陶磁器メーカー・中外陶園が制定。
立春の直後で、十と一を組み合わせると「土」になることから。
一年間大切に飾られ厄を払ってくれた干支置物に感謝し、元の土に還す日。
引用:今日は何の日(https://www.nnh.to/02/11.html)

[ あとがき ]
そう言えば前の年の干支に感謝したことなかったなぁ…と思いつつ。
ちゃんとこう言うお守りの供養の日とかがあるんですね。

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