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【短編小説・シリーズ】セラセラハウス

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ある都市、ある街のありふれたマンション「セラセラハウス」。そこに住んでいる住民24人の話をお届けします。シリーズですが、一話ずつ完結なので、どこから読んでも大丈夫です!
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#ウーバー居月

【短編小説シリーズ】セラセラハウス 105号室:好雨

105号室 好雨 ポツンポツンと雨が降り始めた。居月涼介はカッパを取り出そうかと迷ったが、もうすぐ着きそうでそのままペダルを漕いだ。23時を過ぎた住宅街には人影もなく、雨音だけが静かに道を叩いていた。配達用のバックが濡れる前に届けないと。自転車を漕ぐ涼介の足に力が入った。 涼介は目的地に着いて、もう一度マンション名を確認した。そう言えば、先通り過ぎる時見たら、近くの駅前にも同じチェーン店があったのに、なぜ隣駅のチェーン店に注文したのかよく分からなかった。まあ、涼介とは関係