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留学するメリットって? inアメリカ

以前、名古屋大学の「オレゴン研修」という1か月の短期留学の概要を紹介しました。
今回は、留学に関するもっと根本的な疑問に答えたいと思います。

教育を十分に受けられ、ネットが普及した現代で、わざわざ大金を払ってまで留学などの経験をする必要があるのか、と考えたことがある人も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、
「わざわざ留学する意味はあるの?」
という疑問に、アメリカに短期留学して得た経験を元に答えていきます。

留学の意義

ここでは海外の大学で専門的な勉強をする「進学」ではなく、いわゆる「異文化交流」のような内容について書きます。
そもそも、異文化交流によるメリットは、自分自身が生きやすくなったり、外国人を含めた他者と円滑にコミュニケーションをとれるようになる、というものです。
違う文化圏で経験を重ねるごとに常識が覆り、視野が広がり、当たり前なことが増えていくことにより、このメリットが起こります。
(視野を広げすぎると、情報過多になるので、「悩む」エネルギーを使わない方がいいという考えの人もいると思います。)

話を留学に戻します。
結論から言うと、多くの人にとって「わざわざ」留学する意味はあると思います。
たくさんの知識を持って、想像力を使いつつ、考えることができる人は留学せずとも、上記のようなメリットを叶えられていると思います。
しかし、「言葉では分かっていても、感覚で分からない」ということは必ずあります。これは、数学で、「解説を読めば分かるけど、解けない」という現象と似ていると思います。この経験を何度もした、という人もいるのではないでしょうか。

つまり、本や人の話では伝わりきらないが生きていく上で大切なこと、が想像以上にあるので、わざわざ留学する意味はあると思います。実際に一度行ってみて、ぜひ自分で確認してみてください。

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アメリカへの留学で体験できること

次に、実際に筆者がアメリカで体験したことを紹介していきます。
みなさん「個人主義」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。学校で習ったわけではない気がしますが、欧米と言えば個人主義のイメージを持っている人がいると思います。
アメリカ留学の体験を一言でまとめると、まさにこの「個人主義」でした。
個人主義とは、社会・国家などの集団より個人の意義と価値を尊重し、その権利や自由を尊重する考え方で、ルネサンスの頃から登場しています。

留学中の生活で個人主義を特に強く感じた機会は2回ありました。

「自己責任」

1度目は、川辺でサイクリングをしていた時でした。
アメリカのオレゴン州に住む人は、日本人より自然に親しむことが好きで、休日は川辺にたくさんの人が集まっていました。
しかし、日本より多くの人が自然を楽しんでいるすぐ隣には、、
日本より多くのテントやダンボールの家がありました。
ホストマザーにこの話をすると、政府や州はホームレスが職に就けるようにきちんと支援をしているが、彼らはそれを活用しないから、自己責任だと言っていました。
「アメリカ=自由」として憧れを強く持っていた私にとって、自由の結果とも言える「格差」を深く感じたこの光景は何よりもショックで、よく覚えています。
また、「日本人は、欧米人に比べて社会的地位や世間体をより気にするから、道を大きく外すことがないのだな」と、これまで短所だと思っていた自国の文化の良さに気づくことも出来ました。

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「自由と責任」

2度目は、現地の小学校に、先生のお手伝いに行ったときでした。
子供にも例外なく個人主義が進んでいて、それが随所に現れていました。
例えば、親は子供の勉強や食事に、日本人ほど関心を持っていません。学校の先生いわく、その理由は「個人主義」だからでした。
しかしながら、特に食事については、あまりに偏っていました。ビュッフェ形式のご飯で好きなものだけ食べている子がかなりいるし、おやつの時間が2回もあるし。。
小学生に対しても、自由を与え、責任を取らせる精神はとても真似できないと思いました。
また、授業の参加についても「自由」が貫かれていて、他事をしている子供がいても先生はほとんど注意をしません。
どれも日本では考えられない光景ですが、このような教育の結果として、アメリカは世界一の大国になっているのです。1ヶ月の研修ではこのメカニズムはよく分かりませんでした。

グローバル化という名の、アメリカ化だとも言われるくらいなので、この個人主義は世界に広がっていくかもしれません。日本も夜警国家に近づいているので、まるで近未来の日本を見たような気分になりました。

このように、留学に行くと、現地でしか学べない、生きていく上で大切な様々な考え方を身にしみて学ぶことができます。これがメリットです。
今回は、アメリカという一例から話を広げましたが、それ以外にも自分の視野を広げるためにぜひ海外に行ってみてほしいと思います。
この記事が、海外への興味に繋がれば嬉しいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
次回の投稿もお楽しみに!



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