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「大学の講義とは」 〜おすすめ授業から探る〜

「大学の講義とはどんなものですか?」という質問をよく受けます。

「世の中に見つかっていない新しい発見をする準備」
「自由」
「高校までに得た知識を社会に生かすための準備」
などなど様々な回答ができると思います。

この記事では、私が1,2年生の頃に名古屋大学で受けた授業の中で、おすすめのものを紹介します。ただの授業紹介ではなく、
「大学とは?という問に答える」という視点で書いているので、
「大学ってどんなところなんだろう」
「大学に行く意味ってあるのかな?」

と思っている人は、ぜひ読んで大学とはどんなところなのかを感じ取ってもらえれば嬉しいなと思います。
どの学部に在籍している学生でも受けられる講義を選びました。

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1. 生命科学と倫理と法

この講義では、高校までは習わないが教養として知っておいたほうが良い知識を得て、大学や研究とはどういうものなのかを理解することに非常に役立ちました。
ニュースなどではよく聞くような身近な、だけど答えの出にくい問題について、討論などを通して学びを深めることができました。
例えば、人はどこから人なのか、堕胎はしても良いのか、クローンは作っても良いのか、生命の尊厳とはなにかなどです。

また、高校の社会などでは、背景や意味をそれほど深く教えられずに単語の丸暗記をすることが多いと思います。しかし、大学はそれらを、社会や自分自身と関連させて学べる機会でもあります。例えば、マグナカルタという言葉とその年を覚えている人は多いと思います。しかしこれがなぜ歴史上重要なのか、今にどう関連しているのかまで説明が出来る人は少ないのではないでしょうか。これは国や国王の権利を制限するもので、現代まで続く民主主義や人権保護の礎となっています。

そして、科学者や研究者としてあるべき姿についても教えられました。科学者たちは、世の中の間違った言説にあまり声を上げないそうです。なぜならそれが死活問題になる可能性があるからです。それでも、一般人が科学者の話を聞くという姿勢を持ち、科学者は自分の研究したものや、自分の持つ知識に責任を持ち、活用することが大切だと考えるようになりました。

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2. 地球科学入門

これは、化石や鉱石、地層など、博物館にあるようなものを深く学べる授業です。
この授業が良かったのは、研究や大学とはどのようなものなのかを教えてくれたからです。

1つ目に、「授業に来るか来ないかは学生次第で、出欠も成績に反映しない」と最初に明言されていました。独学で勉強するもよし、先生の話をきちんと聞くもよしという態度だったのです。もちろん先生の話をきちんと聞いている方が、必要な知識や技能を得られるため、成績は取りやすくなります。
それでも、あくまで学生の、学びへの態度に自由を与えるところが、新入生だった自分にとってはとても印象的でした。

2つ目に、「期末レポートでは、これまでに発見されていない新しい何かを見つけ出すこと」と初めから言われました。これまで発見されていることを学び、発見されていない新しいことを見つけるのは研究の本質です。もちろん20時間くらいしか学んでいない1学生が新しい発見をするのは難しいです。しかし、この本質を常に意識した状態で勉強を進められたので、とても身になる授業でした。

3.  米国現代事情

これは35日間、アメリカへの短期研修に参加するものです。これで卒業に必要な単位ももらえるので、正式な授業です。

自分が参加した授業の内容は次の3つでした。
①オレゴン大学で開講されている講義に混ぜてもらう。
②SDGsを学び、体験する。
③学校で先生のお手伝いをする。

座学だけでは学べないことが色々と学べました。詳しくはこちらの記事で紹介しているので、留学に興味がある人は、名大にはどんなプログラムがあるのかぜひ確認してみてください👍

今回は、大学や、大学の講義とはどのようなものかを、具体例を踏まえて紹介しました。

大学へのイメージが湧かなかったり、行く意味がよく分からないという人にとって参考になれば嬉しいです。

次回の記事もお楽しみに!

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