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100問バトンする記事が公開されました

タイトルの通りなんですがウマ娘の新シナリオのせいですっかり書き忘れてました。

乙名史悦子というキャラに魂を焼かれています。

この人自体は新キャラではなく、これまでちょっとしたボーナスとミニイベントに登場するサブキャラで、イメージ的にはプレイヤーの分身たるトレーナーの言った事を拡大解釈して素晴らしいですっ!!!って大騒ぎする記者で、まぁギャグキャラだったんですが。

新しい育成シナリオでこの乙名史記者に焦点が当たりました。
彼女は「えっちゃん」と呼ばれていた子供の頃、脚の速さに自慢がありました。かけっこで一番になるのが夢でした。
記者となった現在の描写からも、それが並大抵の俊足ではなかったようです。

そんな彼女に立ちはだかったのは「あの子」と呼ぶウマ娘の幼馴染。
人間とウマ娘の差という単純かつ覆しようのない要素でえっちゃんはメタメタに打ちのめされます。そもそも「あの子」も有数の実力者だったようで勝ち目がある訳ないのですが。

でも、「あの子」は競技者になる事はありませんでした。
こどもレースクラブの選抜レース、「あの子」はムラっけのあるライバルに破れ代表落ち。家庭の都合でレースから退く事になります。

「あの子」は一発勝負の選抜レースに破れたが為にその道を絶たれてしまった。強かったのは、絶対に「あの子」の筈なのに。

————

それからどれほどの時が流れたかはわかりません。
記者となった乙名史悦子は、報道業界に対する尋常ならざるコネクションと行動力で、日本全国を巻き込んだ1つのレースイベントを立ち上げました。

トゥインクルスタークライマックス。(以下TC)
「最強」のウマ娘を決める為のレース。


これまでのシナリオで開催された「URAファイナルズ」は、予選→準決勝→決勝の3レースで頂点を決めるレース。

一方TCは3年間を予選期間とし、レースでの勝利をポイントで集計し決勝進出者を選抜。決勝戦は3本のレースを走り、その合計成績での優勝を競うイベント。
予選から決勝まで、安定して好成績を収めたウマ娘が評価され、「最強」の座を手にする事になります。


……これはもう『呪い』ですよ。

現実の競馬でも、それをモチーフにしたウマ娘でも、全てのレースは一発勝負。出走するチャンス自体が生涯一度きりのレースだってあります。
どんな前評判だろうと、どんなコンディションだろうと、その日先頭でゴール板を駆け抜けた者が絶対の勝者。

乙名史記者が掲げた「最強」の定義は、そんな前提を根底からひっくり返すものでした。

理屈がない訳じゃありません。
普段のレースでは連戦連勝だけど、ここ一番で惜敗した者と、普段は勝ちきれないけど最後の大舞台で一着をもぎ取った者、どちらが「強い」か、と問われて前者と答える理屈はわかります。

でも、トゥインクルスタークライマックスは、どうみたって。

『このルールなら「あの子」は強かったはずなんだ』って。

そう叫んでるだけじゃないですか。

乙名史記者はウマ娘のジャーナリストとして(誇張癖はあるものの)比類なき能力を持っています。
7カ国語を使いこなし、現役トレーナーを凌駕する知識を持ち、業界一つを動かしてしまえるほどの能力があります。

そんな彼女が全身全霊を費やしたのが、「あの子」の残滓を追いかける為のレースだった。
「えっちゃん」が「乙名史記者」になるまでの膨大な月日が流れて、なおもあの日の傷は癒えていなかった。

これが『呪い』じゃなくてなんだっていうんですか。


プレイヤーの分身たるトレーナーとその教え子は、(おおよその場合重賞レースを蹂躙し)TCの決勝へと駒を進め、(たいてい大会理念もへったくれもない3連勝で)TC優勝を収めます。

トレーナーに密着取材をしていた乙名史記者はまず、担当のウマ娘が「最強」の座を手にした栄誉を讃えます。

それでも、と彼女は続けました。

もし、「あの子」がこのレースに出走出来ていたら、「最強」は「あの子」だったんじゃないか、と。
目の前の「最強」のウマ娘は認めながら、同時に彼女は「あの子」の影を振り払う事が出来ませんでした。

トレーナーは、人の夢の数だけ「最強」はあるのだと伝えました。
乙名史記者は、かけっこで一番になれなかったあの日からずっと、「あの子」の背中という夢を追い続けていたのかもしれないと言いました。

でも、それは「夢」なんて輝かしいものに型取られていない。

……彼女の『呪い』が解ける事はありませんでした。

「あの子」のようなウマ娘を救う為の3年間は、「あの子」と乙名史記者を救う事はありませんでした。
乙名史記者が定義した「最強」を体現したウマ娘が現れてなお、『呪い』は彼女に巣食っています。

きっと、これからも、ずっと。


この『呪い』の恐ろしい所は、それを植え付けられたのがずっとずっと昔な事。そしてTCの開催の有無に関わらず、それが解けはしない事。

乙名史記者はTC編の新キャラではありません。
稼働初期実装のURAファイナル編から登場し、2つ目のシナリオであるアオハル杯編でも登場。時に大袈裟に誇張しながら、トレーナーと教え子を褒め称えてきました。

そんなふうに、コメディー寄りのサポートキャラだと思われていた乙名史記者が。
「素晴らしいですっ!!!」と叫ぶ内心で、決して解けない「あの子」の呪いに蝕まれていた。


————そんな、それは、あまりにも……




記事の話をしなさーーーーーーーい!!!!!!

あーびっくりした。
ちょいと脱線してみるかと思ったら遥か彼方まで遠征してしまった。

記事の話をします。

100問バトンを選んだ理由は『痛み』です。
何故なら痛みはシェアしたくなる感情だから。
人は苦痛を一人で抱え込めないのです。

だからこう見た瞬間「オギャッッッッ」と叫びたくなるようなテーマにしました。もちろん俺もダメージを喰らいますが読者と俺の食うダメージが同じなら読者の人数だけ与ダメが伸びるので費用対効果抜群です。ざまぁみやがれ。

あとは同期と繋がりたいのはマジだったので、オモコロ2021受賞組から謎が深そうな二人に協力をお願いしました。

記事を書く上で「他人という不確定要素に面白い事をしてもらわないと記事が成立しない!」というのはあまりにダサいので、記事自体は自己完結してお二人がどう答えても成立するようにしました。故にヤラセなしのガチ回答です。

正直言うと二人とも「野ブタをプロデュース。」は知らないと思ってたので、「修二と彰どっちが好き?」には「見た事ないので知りません…」と答えられて落ち込む気マンマンでしたが、結果として何故か「あの二人を個人として見た事がない」と被る結果になりました。
修二と彰の質問は共有スプレッドシートに載ってないのでマジの偶然…のはず。

彩雲さんの回答は(こんな言い方していいのかわかんないけど)かなり理想的で、彩雲さんの底知れないイメージを補強しつつ新鮮味のある言葉を引き出せたりと、思い描いていた記事の形にかなり近かったです。

「一回会った事があるのですが…」と書いてありますが、実はあれが本当に彩雲さんだったか徐々に不安になりつつあります。認識阻害系能力者かもしれません。

雑魚お嬢様はブン殴っておきます。
そもそもバーチャルな存在なので真っ当な回答が難しい質問もある為、どんな回答が返って来ても大丈夫な心構えはしていました。

俺が甘かったのは「回答が返ってくる」と想定していた事でしたね。

実はオモコロディナーショーの時に顔を合わせているのでその時一発いっとけばよかった。勿体無い事をした。

以上です。
俺の記事って懐かしいネタが多目って言われがちなので、たまに懐かしい通り越して殺傷力のあるネタを握らせて頂こうと思います。

覚悟しろよ。

サポートして頂いた分は俺が肥える為の糧とさせていただきます。 引退馬関連の記事にサポート頂いた分は引退馬支援に何らかの形で還元いたします。