見出し画像

不登校だったけど今は幸せに暮らしてる35歳の話⑦

フリースクールのようでフリースクールじゃない学校(X学校)に行くと決めたものの、いくつか課題もあった。
一つは下宿先。
さすがに中学生で一人暮らしはできないので下宿先を探していたが、中学生を受け入れてくれるところがなかなか見つからなかった。
それはそうだ。中学生、しかも女子。
何かあっても責任が取れない…ということだったのだろう。
何件か当たって、本当は受け入れてないけど特別にいいですよと言ってくれるところがあったので、そこに決めた。
もう一つは、学費。
X学校は高校受験のための勉強を教えてくれるところなので、感覚的には塾と同じような感じ。
たしか国語、数学、英語、化学、社会の5科目を普通の学校のように時間割を組んでもらっていたので、授業料もそれなりに高かった。
それに、下宿の費用もある。
普通に中学に通っていれば発生しなかった費用だ。
うちはあまり裕福な家庭ではなかったのだが、母方の叔父が助けてくれることになり、X学校に通えることになった。

諸々の準備が整い、いよいよ引越しの前日。
私は泣きに泣いた。
なんで私があんなくだらない奴らから逃げるためにこんな思いしなきゃいけないんだ。
中学生で家を出るってなんだ。
親にたくさん心配かけて、迷惑かけて申し訳ない。
仲良くしてくれた友達と離れたくない。
また新しい場所に飛び込まなきゃいけない、不安。
寂しい。
色んな感情が湧き上がってきて、部屋にこもってずっと泣いていた。
ひとしきり泣いて、覚悟を決めた。
中学2年生の秋のことだった。

次の日、母に下宿先まで送ってもらって、X学校まで一緒に行ったり生活必需品を買い出ししたりして、母はその日はそのまま泊まってくれた。
そして翌日、実家に帰っていった。
そこからは一人で頑張らないといけない。
X学校への初登校日、私はめちゃくちゃ緊張していた。
まず地元には地下鉄なんてないから、地下鉄に乗るのも初めてだし、地下鉄に乗って登校というのが新鮮で、そして不安だった。
知っている人がいない環境というのも初めてだったから、尚更緊張した。
でも教室に入った瞬間、嫌な感じは全くせず、むしろ少人数で居心地の良さを感じた。
新しいクラスメイトは、ほとんどが年上だった。
高校受験に失敗した人、高校は行っていたけど退学して大検(高卒認定)取得を目指す人など。
私が1番年下でクラスメイトはほとんど男子だったからか、みんなが可愛がってくれた。
中学校とは天と地ほどの差だった。

#不登校 #子育て #今は幸せ #全国18万人の不登校さんへ告ぐコンテスト

サポートなんていただけた日にゃ泣きながら小躍りするでしょう💃