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夢日記

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寝起きにうすぼんやりと記憶に残っている夢の記録。夢の記録ですから、何の脈絡もないように思われる記事ばかりでしょう。そこでは、うつし世とは異なる奇妙な論理がはたらいているようです。
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#夢日記

【夢日記】空蝉

外国に旅行に来てゐる。 穏やかな波の音。 燦々と降り注ぐ陽の光。 空気は暖かく、まとわりつ…

鉄筆堂
3か月前
19

【夢日記】謝恩会と淀んだ海水の臭い

ぼくは卒業制作として、短い動画を十本ほど創作し終えている。われながら、なかなか良い出来だ…

鉄筆堂
4か月前
9

【夢日記】或る葬儀

母方の曾祖母の葬儀に参列する。 ぼくは喪服を着て、リムジンに乗り斎場に向かっている。車内…

鉄筆堂
4か月前
14

【夢日記】青い夜

大学生くらいの若い女性二人と飲んでいる。 ここは二人のうちどちらかの女性の部屋である。ぼ…

鉄筆堂
5か月前
10

【夢日記】下降

気がつけば、ぼくの手にはロープが握られている。 そのまたロープには大振りな桶みたようなも…

鉄筆堂
6か月前
14

【夢日記】濁り水の底に沈むもの

部屋の床はざぶざぶと水に浸つてゐる。何処かで水でも漏れてゐるのかしらん。 僅かに滑る濁つ…

鉄筆堂
6か月前
6

【夢日記】滅びゆく図書館

其処は豪奢なる、天井の高い建物である。一階奥の閲覧室にはシャンデリアなぞが吊つてあつて、ひとが優に十人も十五人も並んで立つてゐることのできさうな眼前の広い階段には、赤い絨毯が敷かれてある。 都に位置する図書館では、既に鬼籍に這入つた沢山の作家だの、詩人だの、思想家だのと云つた連中の思考が、書架に累々とその軀をば陳列せられてゐる。 僕はかういふ思考の墓場を愛してやまぬ者の一人である。静かで、冷たく、何時迄もカサリカサリと思考の軀どもが乾いた音を立て続ける其場所を…。 然る

【夢日記】蟹

風呂上がり。 ぼくは伸びてきたのにここ最近多忙で切る暇のない髪の毛を、出勤前にワックスで…

鉄筆堂
1年前
7

【夢日記】急患

ぼくは大きな病院のロビイにいる。 ロビイは広々として、清潔で、白を基調として、ぴかぴかし…

鉄筆堂
1年前
8

【夢日記】雲をつかむような

深い霧のなか、ぼくは車を走らせている。 時間は深夜の二時半過ぎくらいだろうか。きょうも遅…

鉄筆堂
1年前
12

【夢日記】猫

フローリングの床。白で統一された、さっぱりした雰囲気の部屋。小洒落たアパート。 レースの…

鉄筆堂
1年前
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【夢日記】黄色い印を見つけたか

ぼくは地形かなにかのジオラマを見ている。 目の前にはミニチュアの山河が広がっており、その…

鉄筆堂
1年前
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【夢日記】顔

痛い。 腰や背中が痛い。 疲労が蓄積しているのか、ぼくはまた車の運転席で眠り込んでしまっ…

鉄筆堂
1年前
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【夢日記】銀杏並木

古い大学の構内を独り歩いている。 戦前で時が止まっているかのような重々しい石の学び舎が立ち並んでいる。実際、向こうに覗くマンホオルには「帝國大學」の文字が未だに刻まれてある。何時から建っているかもわからぬような荘厳たる石の学び舎は、此先も何時までもこの調子なのであろうと云う心持がする。 足下に在るのは石畳の筈だが、靴の裏を伝わってくる感触はふうわりとして柔らかい。見れば黄色い絨毯が余の行く先に敷き詰められている。余の行く先?そう云えば何処へ行く積りなのかしらん。 眼前に