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農の活動/キャプテンシップ・チャレンジ2023開催レポートVol.2

キャプテンシップ・チャレンジ(大隈塾)は11月11日(土)、ワークショップ「農の活動」を行いました。場所は、茨城県古河市の秋庭農園です。

秋庭農園さんでは、リーダーシップ・チャレンジでは田植えと稲刈りを行っていますが、キャプテンシップ・チャレンジでは「農の活動」と題し、畑で農作業をします。

農作業の後は、お馴染みのハーブティー・ワークショップとバーベキューを楽しんでいただきました。


前日まで雨でしたが、なんとか開催できました


今回の目的は……

・全身の知覚を活性化させる=五感を取り戻す(特に手の指先の感覚、嗅覚、聴覚、味覚)
・ライフスタイルを見直してみる
・身体を動かす
・越境学習


まず、畑で小松菜、ほうれん草、春キャベツの植え付けをしました。

土の上に有機肥料を撒き、畝を立ててマルチ(黒いビニール)を張って、種を植えます。マルチを土に覆いかぶせることで、温度を調節したり、雑草を抑制したりする効果があります。

ただ、しっかりと土に食い込ませないと風で飛ばされるため、覆うのは簡単ではありません。農園主の秋庭覚さん、覚さんのお母様のご指導のもと、マルチを引っ張る係、土に食い込ませる係に分かれて作業を行いました。

それが終わると、マルチの穴に種をまく作業を行いました。土に触れながら、淡々と、作業を行います。


トラクターで土を耕す
マルチ(黒いビニール)を貼る
マルチが風で飛ばないように土に深く食い込ませる
淡々と種をまく作業


開講して2回目ということで、最初はぎこちない雰囲気がどこかありましたが、一緒に作業をしていくうちに、自然とコミュニケーションが生まれてきました。

「実は農学部出身なんです」と自ら率先して作業を行い、まわりの人に指示を出して協力しあう受講生さんも。

初めて農業を体験する人ばかりでしたが、農業を通じたチームビルディングも体験していただきました。

マルチをかぶせたら、土の上にパイプを渡し、ビニールを被せて、小さいトンネル(ビニールハウス)をつくりました。


トンネルの骨組みつくり
ビニールを覆いかぶせる
端を引っ張って固定


次に、ハーブ体験です。

ハーブ畑でそれぞれハーブを積み、ハーブティブレンダーの秋庭ヒロコさんからいろんなハーブの特性などのレクチャーを受けました。

ハーブ畑に足を踏み入れるだけで、いい香りが嗅覚を刺激します。まさに五感をフルに使う講義です。

お家でハーブティーとして飲んだり、お風呂に入れたり、いろんな活用法を想像しながら、各々で楽しく摘んでもらいました。


秋庭ヒロコさんのハーブ講座
実際に収穫
秋庭さんご夫妻に今の事業について語っていただく講義


最後は、元洋食のシェフの秋庭さとるさんにご指導をいただきながら、いっしょにみんなでハーブ料理をして食べました。

当初はバーベキューをする予定でしたが、当日の天候や手間を考慮して、テントの中で料理をみんなで作って食べることに。

野菜を切る人、魚をさばく人、肉をこねて自家製ソーセージをつくる人、ここでも役割を決めて、チームで協働していただきました。

テント中に充満する、肉と魚とハーブの匂い。食べるのが待ち遠しい期待感のなかで、調理と食べる用意を受講生さん自身で行っていただきました。


みんなで料理づくり
ハーブ入り自家製ソーセージを焼く
魚とハーブの蒸し焼き
秋庭農園スペシャルディナー


出来上がった料理をみんなで輪になって食べると、あまりの美味しさに歓声が起きました。

いつもはオフィスで仕事をされることが多い受講生のみなさんですが、この日は久しぶりに屋外で、全身で、五感を使いながら「農の活動」を楽しんでいただきました。

リーダーシップ・チャレンジ/キャプテンシップ・チャレンジでは、生きていくために欠かせない「人間力」「生きる力」を身につけるために、農業的なコンテンツを取り入れています。

いまでは「生きる力」だけではなく、フードロス、SDGs、食育、生物多様性にも適応するようになりました。

実際に田植えをし、稲を刈り取り、野菜やハーブを摘み取りながら、食料をムダにすることの虚しさを具体的に体感し、持続可能なライフスタイル、ビジネススタイルであるSDGsの大切さを実感し、それら体感と実感を家族や仕事のメンバーたちと共有する。

農業的なコンテンツは「五感を動かしながら全身で知的な活動をする」と捉えています。


🖊️受講生の講義レポートより

◆講義での学び、気づき、感想

機械的に仕事をしている自分がいることに気づいた。感情が死んでる。結果だけに拘り、いかに効率よくスピード感持って任務遂行できるかばかりを考えている。仕事をしている中で感情や笑顔が表に出てくることは大事なこと。 コミュニケーション量が増えれば、笑顔も増える。

金融・男性・30代

頭だけでなく、「まず自分で感じる、体感する」ということを大事にしたいと感じました。また、農作業などは会社の仲間と行ってみることで、今まで見れなかったメンバーの一面や考え方に触れる機会にもなり、チームワークを構築するうえで非常に有効な手段だと思いました。

人材・女性・20代

農業をやっていくことの苦労や喜びを知れたのがよかった。生産、販売だけではなく、スクールの運営やマルシェの場所として農園を開放する、マネージャーを雇うといった様々な工夫が成功の秘訣なのだろうと思う。創意工夫することの大切さを学べてよかった。

法律関係・男性・30代

駒井さんの講義でも話に合った「生き生きとした生活」というのは仕事への情熱/熱量に比例すると秋庭さんご夫婦のお話や表情を見て感じた。自らの現場でより一層Proactiveに動きたい。

商社・男性・20代

🕰️タイムテーブル

12:30 JR古河駅東口 集合 タクシー移動
12:45 農園到着 着替え(女性:ハーブ小屋 男性:畳の部屋)
13:00 オリエンテーション、移動
13:20 農の活動(途中休憩あり)
14:20 ハーブのワークショップ
16:00 手洗いして歓談、BBQ開始(飲み物)
17:30 BBQ終了、片付け
18:00 秋庭農園発

👤講師プロフィール

秋庭覚(あきば さとる)
秋庭農園 17代目
小さい頃は農家にはならないと決めていたが、社会人になり、銀座のレストランで料理人をして行く中で「顔が見える生産者の食材を使って料理をしていくと、完成されたお皿の中身は自分だけの力だけじゃなく、美味しさの元は生産者の方がつくる食材そのものにあること」を身をもって知る。母親がつくっていた食材を試しに働いていたお店に持っていき、 お店のスタッフやお客様に出したところ絶賛され、自分の母親、農業をしてきた実家、育ってきた土地などに感謝が溢れ、その後、帰農を決意したという。

アキバヒロコ(あきば ひろこ)
ハーブティーブレンダー
子供時代は農家とは縁なく育ったが、2011年の東日本だ震災をきっかけに「もっと自分らしく生きて行きたい」という想いから農業体験などに参加するようになる。銀座のカフェレストランで、ハーブティーの知識を活かし、ドリンクの開発やサービスなどを経験。採れたての野菜の美しさ・美味しさに感動し、「農家とはクリエイターであり、創造的な素晴らしい仕事だな」という尊敬と憧れが生まれたという。

その後、職場近くのレストランで料理人をしていた覚さんと出会い、結婚。農業を仕事にすることに。

お二人のプロフィール詳細はこちら

❓キャプテンシップ・チャレンジとは


キャプテンシップ・チャレンジ(CC)は、

グループワークを通して「ヒューマンスキル(対人能力)」を鍛え、「全員発揮のリーダーシップ(Shared Leadership)」を習得します。

プレイングマネージャー(キャプテン)として早期からリーダーシップについて学び、受講者自らにリーダーの役割やリーダーシップについて考える機会を提供し、リーダーになる準備を促し、それをサポートします。

また、他社や他業種の同年代の仲間と繋がり、交流することで自己理解や他者受容の重要性を知り、多様な価値観を理解する土壌を築きます。

🏢2023年度参加企業 (順不同・敬称略)

受講企業
株式会社セブンドリーム・ドットコム
株式会社NTTデータグループ
リテールシステムサービス株式会社
株式会社三井住友銀行
三井物産株式会社
綿半トレーディング株式会社
株式会社ルミネアソシエーツ

個人受講者の所属企業
株式会社パソナ東北創生
地域おこし協力隊
株式会社PoliPoli
株式会社丸の内キャピタル
zero&one株式会社
株式会社サクセスデジプラス
LINE ヤフー株式会社
弁護士法人ファーマ法律事務所

キャプテンシップ・チャレンジ 2023開催レポートvol.2
2023年11月24日発行
大隈塾事務局(一般社団法人ストーンスープ)
田中渉悟 tana.sho.2602@gmail.com
〒026-0002 岩手県釜石市大平町3-9-1
TEL:050-3558-7527
     公式MAIL:ookuma_school@stonesoup.tokyo

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