あやまちの扉

--プロローグ--

「あぁ、暫く筆を取っていないな。」
トルコンは心の中で、そう呟いた

以前は、何でもいいから
毎日、執筆しようと
心掛けていたが、

一度サボり癖がついてしまうと
元に戻すのが難しい

筆を取るのも怖くなってしまった

これはイップスというモノか・・・。

分からない。

どんなことでも
一度失ったモノを取り戻すことは
大変なことだ

降りた山を、
再び登るようなことだろうか?

暗闇の中の一寸の光陰

「降りた山を、もう一度登ってみようか。」
そう思いながら
執筆を始めた。


----逃亡者?----

オレはいま
夜の街をさまよっていた

そう、サラの束縛から
逃れるように

サラは、オレが携帯のGPSを切ると
すぐに電話をしてくる

そう、疑い深いのさ

今夜は出張ということで
ビジホに泊まることになっている。

当然、サラには
ビジホの住所は伝えてある
「夜は一歩も外へ出るな」
ということだ

だが・・・
オレがこんな
千載一遇のチャンスを
逃すはずがない・・・。

トリック編

そうだ。
やられっぱなしで済ますつもりはない。

ちょっとしたトリックを考えてある

そう、携帯をふたつ使ったトリックさ🎵
まず、オレのメインの携帯は
ホテルの部屋に置いておく
これで、GPSの件は
クリアされると言うことさ。

さらに!
携帯にかかってきたら
俺が持ち歩く
もうひとつの携帯に
転送されると言う訳サ。

もうひとつの携帯は
会社の携帯さ。

会社の携帯からは
サラには電話出来ない
彼女にとっては
見知らぬ番号になってしまうからだ

だから、サラからの
電話には極力出なければ
ならない。

出なければ
疑い深い彼女は
絶対、怪しがるはずだ

もうひとつ
LINEなどでもお馴染みの
ビデオ通話対策さ。

これは、LINEのアカウントを
オレのプライベートの携帯と
同じアカウントにしておく
これで、サラが
LINE電話をかけてきたとしても
出ることが出来る

そして、部屋の画像や
部屋で撮ったオレの動画を
データとして
会社の携帯に入れておくのさ

さまざまな状況は想定してある
言い訳も考えてある✌️

イレギュラーなことも
あるかもしれないが
その時はそのときだ!

そうだ
「戦いとは、一歩二歩先を読んで行うものだ!」
用意周到とは
オレのためにある言葉さ😃



「夢の扉」へ
つづく

https://note.com/stol6755/n/n09a3a69df0a1







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