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田原総一朗『戦後最大の宰相 田中角栄』を読んで

こんにちは。
読書感想文、本を読み終わってからポイントだけ書いた下書きだけしていて、未投稿のがたまってしまっています。今日、その溜まりものをドンドン投稿する日にしようかな(笑)
一連の田中角栄本を読んできましたが、最後に田原総一郎さんの本です。
田中角栄本を読んでみようと思ったときに、最後にこの本を読もうかな、と思ったので、最後に読むことにしました。なぜそう思ったかというと、今までの何冊かの本をざっと見て、時代背景や事件の内容など、よく理解してから田原総一朗さんの本を読むと、より理解が深まるかな、と思ったので。


内容


ロッキード事件を中心に、田中角栄の秘書の告白など分かりやすく解説。
また、田中角栄について、議員になり、公共事業での錬金術や実施したい事は必要な予算の見通しがたった上ですすめていく。財源を確保したうえで政策を提案するので、通りやすい。
官僚との対応の仕方。
角栄流人身掌握術。
田中角栄、というか自民党のお金集め。
田中角栄以前からあった金権政治についての詳しい記述。


主にロッキード事件後、どういう政治変遷を経たか。
日本列島改造論発売以降。

ヨーロッパ諸国、ソ連訪問。
田中 ブレジネフ会談で、「共同声明の中の、未解決な問題を解決して、
とは四つの島の返還問題だな、」とせまり、ダー イエスと言う答えを引き出す。
文書化はできなかったが、ロッキード事件がなければ、北方領土は返還されていたかも。

感想

田中角栄後の、中曽根、竹下、 金丸、小泉、そして小沢一郎。
流れがよく理解できました。ニュースステーションが確か小学か中学校の頃から放送開始していて、子供でもわかりやすく解説していたのでよく見ていましたが、当時なんとなくニュースステーションを見て、分かった気でいました。が全く理解が浅かったな、とこの本を読んで気づきました。
佐川急便や、金丸首相への追及など、おぼろげな記憶としてありますが、田中角栄から脈々と続いてきた金権政治だったのだな、と今改めて理解できました。
そして、今岸田内閣で、自民党に向けて、政治とお金の厳しい目が向けられている現状、田中角栄の時代、あるいはもっと前からの金権政治は何にも変わっていないという事に、ショックを受けました。
やはり一党独裁の政治は腐敗していくのですね。

そして田中角栄による、北方領土返還交渉。もし、逮捕などされていなかったら、刑事告訴されていなかったら、と思うと残念としか言いようがありません。
そして、この事実は金権政治、田中角栄=悪というイメージによって、北方領土が返還されていたかも、という事が、全く報道されていないことに驚いています。もしかして、私が知らないだけだっだのかも、ですが、どう考えても新聞一面トップ記事となる内容なので、報道されていたなら知らないはずはないと思われます。

田中角栄について、一冊だけ読んで把握しようという方にはこの田原総一朗さんの上下巻のこの本をおすすめします。
そしてまた、金権政治ではありましたが、国民にとっていい政治とは、理論を振りかざすだけでなく、きちんと実行力を伴うのが政治家だ、という鏡として、今の政治家、与党も野党にも読んでほしいな、と思うのでした。
お金になびくのはよくないですが、理念を持って実行していく政治をしてほしい。そんな風に思ってしまうのです。
読んでよかった本ですし、みんなにオススメしたい本です。


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