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『WHY TIME FLIESなぜ時間は飛ぶように過ぎるのか』を読んで

こんばんわ。年明け、風邪をひいてしまい、ちょっと読書があまりできなかったので、感想文もスロースタートの年明けです。
そして、そんな風邪の間は、年末に購入したまんがの世界の歴史を読み進めてました。まんがですが、イスラム教についての巻など、結構勉強になりましたよ。集英社の全20巻でまだ半分くらいしか読んでませんが、結構おすすめ。
さて、今回の読書感想文は、タイトルで惹かれた本。ちょっと心理学関係を続けて読んでます。

内容

時、時間についての本。人間が感じる時間について。

洞窟で60日過ごすとどうなるか


1962年にある男性が洞窟で実験。洞窟から出たとき、35日しか経過していないと思っていた。太陽に頼らずに体内時計だけで長期に過ごすと、かなりずれていく。
カニの一種には、日光がなくても体内時計が狂わない生き物もいる。

時間は直接感知できない


人間は、光や音とは違い、時間は感知できない。
光なら目で、音は耳で感知できる。時間は...そう、直接感知できない。

では人はどうやって時間を知る?

人はたいていその時間を占めていた出来事を通して間接的に時間を知る。
「事象は知覚可能であるが、時間はそうではない」

夢中になっている時間


振り返って、もう10時?などと思う。時間が過ぎゆく感覚のことを書いているが、人はそのような時間的判断を直接的な経験ではなく、たいてい推定に基づいている。
どうして時間はこんなに早く過ぎるのか?と言うときはだいたい「時間を忘れていた」というのが本当の意味。

人は退屈になると時間の事ばかり考え腕時計をずっと見ているかもしれないが、空想にふけっている時は、時計など見ていない。

ある範囲の時間が飛び去るかどうかは、その人がいつ時間の事を考えるか、による。つまり振り返って考えるか、その経験が起きている最中に考えるか。時間がすすむのが遅いと感じる時は、過去形でも現在形でも感じる。
その一方で時間が飛び去る事を、その瞬間に感じることはまずない。時間が飛び去るのは、その時点で時間を気にしていないせいだから。

その時間の真っただ中にいながら、飛ぶように過ぎる時間を経験することはあり得ない。時間は楽しんでいる最中に飛び去りはしない。その楽しみが終わってから、初めて飛ぶように過ぎたことに気づく。

年齢によって時間は早く過ぎるのか


実験では、50代以上の人、20代の人、どちらも共に昔より時間が早く過ぎると回答したのは多少の誤差の範囲内の違いしか見られなかった。
「年を取ると時間が過ぎるのが早くなる」という共通概念によってそう思い込んでいる可能性もある。


感想

楽しい時間ほどアッという間に過ぎ去り、退屈な時間は遅々として進まない。私も何度もそう感じたことがあり、なぜそうなのか不思議に思っていた。
この本を読んで改めて認識したのは、時間は直接知覚できない。
そして時間が遅く感じているときは、時間ばかり気にしているとき。
もうこんなに時間がたっていたんだ、と思うときはその間、時間を忘れていた時、ということ。

時間をどう感じるかが、大切なのだな、と思いました。
この本は、すべての世代、特に毎日忙しいと感じている人、気が付くと飛ぶように過ぎる時間についてちょっと考えてみたい人におすすめです。



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