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川島隆太「オンライン脳」を読んで

こんばんわ
今回は、見た瞬間に読もうと思った衝撃的な内容の本です。
あまりに衝撃的すぎて、閲覧注意の内容ですw


以前より、幼児にスマホやタブレット、テレビアニメを長時間見せるのはとてもよくない、という事は事実として知っており、私自身も子育てではなるべくテレビアニメは見せないように、そして読み聞かせを沢山していました。
そんな私でも、この本は衝撃的な内容でした。

オンライン脳とは

スマホ、タブレット、PCなどのデジタル機器をオンラインで長時間使い過ぎることによって、脳にダメージが蓄積され、脳本来のパフォーマンスを発揮できなった状態を、著者はオンライン脳と定義されています。

内容

コロナ過によって、オンライン○○というのが沢山あふれています。
オンライン会議、オンライン授業、オンライン講演会、オンライン飲み会、オンライン習い事、等々。

便利で気軽、移動もないのでラクなのですが、オフライン、要するに実際に会うのとオンラインでは、脳にとっては大違い。
お互い顔を見ながらよいコミュニケーションが取れた場合、お互いの脳が同期するという現象が起こります。ですが、オンラインでは脳が同期しない。
人は視線を合わせることで共感を得ていくが、オンラインではどうしても視線がカメラとスマホなどの画面でずれてしまうので、共感を得られにくいからではないか。

心配なのは子供への影響。少なくとも現時点でオンライン教育が子供達によい影響を与えたことを示すデータは全くない。
学校にコンピューターが設置されればされるほど、数学や国語の学力が低下している。なのに国はGIGAスクール構想としてオンライン教育を推し進めている。

対面会話とウェブ会話

脳波を測定しながら5人で会話する実験。対面会話では5人の脳が同期し、共感が生まれたが、ウェブ会話では同期は起こらなかった。

スマホと学力

携帯、スマホを使う時間が長ければ長いほど成績が悪い。
スマホをつかっている時間が長いから成績が悪いのか、と考え、さらに調べると、
全くスマホを使わない子供で勉強もほとんどしない子供と、スマホを3時間以上使用して、勉強を2時間した子供の学力比較。

なんと、ほとんど勉強していない子どもの方が学力が高かった。


スマホ使用による子供たちの成績の低下は、
自宅での学習時間の長さとは直接に関連していない。
成績低下は、睡眠時間とも直接には関連していない。
スマホを始めると成績が下がり、スマホを手放すと成績が上がる。

「オンライン脳」より

スイッチングで注意力を散漫にしてしまうことが問題

スイッチングとは、何かに集中している時に妨害が入り、別の事をやり始める事が、何度も繰り返されて1つの事に集中する時間が極端に短くなる現象

スマホがあることによって、LINEの通知や知らない単語が出てきたら検索する、そのこと自体が問題。
次から次へとスイッチングを繰り返しているのが問題。
勉強にスマホやタブレットを使用するなら、勉強専用として余計なアプリを入れないなどの対策が必要。SNSなどでメッセージを受け取った、と知らせる情報が集中力を著しく低下させてしまっている。

勉強中はスマホは通知音、バイブをオフにするか、電源をオフしておく

 

スマホの画面を見ている「スクリーンタイム」が長いことでも脳にダメージがある

スマホでSNS、YouTubeを見る、ウェブページ閲覧、game、何をするかは問わず、スマホのスクリーンタイムが長ければ長いほど、悪いことがおこる。


スマホと辞書で調べる比較

スマホで調べたものは頭に定着しない。ネットと紙の辞書では脳の前頭葉の働きが全く違う。
確かなデータはないが、著者は指でページをめくる動作の感覚、長年使いこんだ古い本のにおい、など様々な感覚を総動員して理解を深めているのではないか、と推察している。

スマホの長時間使用3年で脳の発達が明らかに遅れる

一方向型(テレビ)より双方向型(スマホ)の方が子供達に深刻な影響がある


インターネット習慣がない、または少ない子供達は3年間で大脳の体積は増加。ほぼ毎日インターネットを使う子供達は増加の平均値がゼロに近く、恐ろしいことに、ほぼ発達は止まっていた。

大人もスマホの使い過ぎには注意


スマホを頻繁に使う人ほど、感情のコントロールが難しくなったり、うつ状態になりやすかったりする。


心にとどめておきたい内容

・スマホ、PCによるオンラインコミュニケーションは情報を伝達出来ても、心が通い合わず、対面でのコミュニケーションで自然に生じるような共感、協調、協力関係などうまく築くことができない。
・スマホやPCなど双方向のデジタル機器を長時間(毎日1時間以上)使っている子供は、全く使用していない子供と比べて、確実に学力が低下している。
・長時間使用している子どもの脳は、発達が遅れる。毎日の使用が3~4時間以上の子供では、ほとんど発達が止まっている。
・大人も長時間使用は、精神的、心理的な問題が生じることがある。


オンライン脳は誰でもなるし、回復も可能



読んだ感想

起きている間に、メールのチェックや、検索など、何かとスマホを手に取ることが多いことに気づいた。
そして、ちょくちょく見たりすることが、集中力を低下させていることもわかったので、集中して勉強や読書をする時、食事中には、スマホは手元に置かない、別の部屋に置くなどして、これからは生活していこうと思いました。

そして、子供への影響が多大なので、今後注意して、この本の内容を心に停めながら行動するようにしようと、深く思いました。

スマホ、PCの影響については、TVではこれからもほとんど報道されないでしょう。(広告主として多大なお金を払っているので、ほとんど無理でしょう)

最後に


この本の内容がみんなに伝わればいいな、と本当に思います。
(特に子育てをしている方に!)

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