ストップ <1965>
オーケストラのための
(1969年4月、パリでの世界初演のプログラムのための補足説明)
「新音楽のためのケルン講座1965-65」の期間中、私は作曲講座の参加者から「作品を書くプロセス、その厳密な詳細」を尋ねられました。私はそこでオーケストラのための『ストップ』を7時間にわたる午後のセッションにて、あらゆる判断を説明しながら、黒板で作曲しました。
任意のサイズのオーケストラは六つのグループに分割されます。それぞれの演奏者は構造的特徴が規定されたサウンドとノイズのセリーを内面的に活気づけます。指揮者はこれらの入り組んだサウンドとノイズを編成し、音色の、リズムの、持続のためのさまざまな連結方法によって有機的なプロセスへと組織します。これは簡単なことではありません。なぜならプロセスはいつもノイズによって中断されるからです---ノイジーな色彩られた休止によって---サウンドやサウンドのグループが明らかになりはじめる時はいつも、そして続ける気持ちを失わさせないようにさせるために、そしてより高く区別されて統合されたサウンド・イヴェントを組織するために。明確な音、信号、そして形態がノイズ・ウインドウに充満して旋律的になるようにします。
始めから終わりまで、12の持続的な中心音は上方から下降します:
<譜例>略
私が詳細を書き上げたパリ・ヴァージョンは、1969年6月2日にパリのシャイヨー宮のテアトル・ナツィオナル・ポピュラーレでのシュトックハウゼン作品に専念した七つのコンサートの五番目として世界初演されました。このヴァージョンは世界初演を指揮したディエゴ・マッソンに献呈されています。
ロンドン・ヴァージョン1973も同様に私によってオーケストラ編曲されています---ロンドン・シンフォニエッタの楽器編成に一致させて---1973年3月の6コンサートの演奏旅行のために(『クロイツシュピール』-『ツァイトマッセ』-『ストップ』/『コントラ・プンクテ』-『アデュウ』-『イレム』)。このヴァージョンはドイツ・グラモフォンによって1973年3月20日午後2時から午後5時にロンドンのEMIスタジオにて録音されました。録音監督:ルドルフ・ヴェルナー;録音技師:クラウス・ヒーマン、スチュアート・エルサム。
演奏家:
グループI: ジャネット・クラクストン(オーボエ);ジョン・コンスタブル(ピアノ);デヴィッド・コークヒル(電子オルガン)。
グループII: ハラルド・ボイエ(エレクトロニウム);ジョン・ミラー(トランペット);クリストファー・フォン・カンペン(チェロ)。
グループIII: ジェームス・ホランド(ヴィブラフォン、タム・タム);ロジャー・ファロウス(バス・クラリネット);ミカエル・ロビンソン(エレクトリック・チェロ)。
グループIV: ロビン・ミラー(イングリッシュ・ホルン);ピーター・ブリトン(シンセサイザー);ウィリアム・ウォーターハウス(バスーン)。
グループV: アントニー・ペイ(クラリネット);マルシア・クレイフォード(ヴァイオリン);エリザベス・フレッチャー(ハープ);デヴィッド・パーサー(トロンボーン)。
グループV: セバスチェン・ベル(フルート);ロビン・トンプソン(エレクトリック・バスーン、アルト・サキソフォン、シンセサイザー);ジョン・バターワース(ホルン)。
指揮者:カールハインツ・シュトックハウゼン
シュトックハウゼン出版社は1991年にこの録音を権利収得いたしました。
『ストップ』ロンドン・ヴァージョン1973のセットアップ
<図>略
[翻訳:山下修司]