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[コラム]ダイバーシティ('21/2/19)

昨日の日経新聞の朝刊に、サイボウズ社の広告が掲載されていた。
サイボウズは、企業向けクラウドサービス等を提供しているIT企業で、最近の在宅勤務推奨とも関連して、非常に業績が良い会社だ。

大きく1面を使って掲載されていた内容は以下の通り。

<多様性に関するお詫び>
 ・・・多様な個性だと説いてきたサイボウズですが、弊社自身が全く多様性のある職場を実現できていなかったことを、ここに深くお詫び申し上げます。なんの話かと言えば、弊社の取締役です。なんと、おじさん3人ですよ。こんな状況でよくもまあ、人様の職場に意見できたもんだと、今となっては本当にお恥ずかしい限りでございます。・・・ (後略)

最後には、「会社に『オープンな情報共有』が浸透していれば、取締役を『やりたい人にやってもらう』という新しいコーポレートガバナンスにも挑戦できると思ったのです」と書かれていました。

最近良く目にする、ダイバーシティとは多様性という意味だ。国籍や性別・年齢にかかわらず多様な人材を採用し多様な働き方を、「本当に実践している」企業は、日本ではまだ数少ないのかもしれない。

ただ、私がこの広告でひとつ気になったのは・・・

「おじさん」のなにが悪い。
「おばさん」ならいいのか。(ちょっと自分を振り返りながら)
「おじさん」が本当に能力あって適任なら、それはそれでもいいのではないか。
そう考えるのは、すでに多様性を受け入れていないということなのだろうか。
問題は「おじさん」にあるのではなく、選定する基準やプロセスが画一的で偏った考え方に基づいて一部の人間で決めていることが、多様性ある組織にならない理由なのではないか。

サイボウズも、新しい経営の形を全員参加でオープンに実施していく、ということを言っているので、是非その言葉通りに他の企業の手本になるようなやり方を推進してほしい!結果がとても楽しみだ。

ちなみに、私が今密かに期待していることは・・・

オープンな応募と審査・議論の結果、取締役3人は全員「おじさん」になりました。

という1面広告が後日掲載されること。それはそれで結構いいんではないかなあ。皆さんはどう思われますか?

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