声ちっちゃいものクラブ

家族の誰かが買ってきたお菓子を、あなたは黙って食べますか？

お母さんが買ってきたら、家族みんなの食材を買ってきてくれる人が買ったので、黙って食べますか？

兄弟が買ってきたら、喧嘩になるから食べませんか？

奥さんが買ってきたら、黙って食べても許してくれるから食べますか？

人それぞれ、境界があると思います。

わたしにも、こだわりがあるようです。

わたしはポテトチップスが好きなので、ポテトチップスだけは、誰が買ってきても、勝手に食べます。

それ以外は、たぶん、買ってきた人に許可を得ます。

賞はどうでしょう。

たとえば、チームで仕事をした作品で賞を取ったとします。その賞は"どれだけ良い音楽を使っていたか"を評価するものでした。チームメンバーひとりひとりは、それぞれ役割があります。メンバーの中には、作品中で使用する音楽を選んだり、調整したりうまい具合に仕上げることに責任を持つ人、田中さんがいます。そして、チームは横山さんが指揮をとっていました。

その賞は誰にあげたいですか。

わたしが真っ先に思い浮かぶのは、田中さんです。

でも、世の中を見渡すと、「横山さんが賞を取った」という状態になっていることが多いことを、最近知りました。

それは、わたしの友達のカキタさんが教えてくれました。

カキタさんも、チームメンバーのひとりで、田中さんと横山さんの間にいる人です。

そして、わたしとカキタさんは、「声がちっちゃいものくらぶ」に所属しています。

レストランでご飯を食べていると、少し近づかないと声が聞こえません。
注文するときは、店員さんと目を合わせてからじゃないと気づいてもらえません。

色々不便なことも多いけれど、わたしはその"くらぶ"が好きです。

多分、横山さんは、「声がおっきい組」だと思います。
自分は動いてなくても、声がおっきいから、周りを動かしてしまうし、褒められたら一番大きな声で「ありがとう！」と言います。

横山さんがいるから、物事が進むこともあります。
でも、わたしはカキタさんや田中さんが好きです。

ただ、好き嫌いの話です。