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逆張りをするということ

「逆張り」と聞いて、どんな印象を受けるでしょうか。良いか悪いかでいえば、悪い寄りなイメージを持っている人が多いかもしれないですね。ミーハーと対になるような言葉ですから。肯定的な表現をすれば「個性的」とか「型破り」になるんでしょうか。いずれにせよ、僕はけっこう良いことだと思うのです。というか、大半の人は普段から逆張りをしているはずなんです。せっかくですから、今の時期に合った例でお話ししましょう。

いま国内の話題といえば、M-1、有馬記念、アジアカップ、レコ大や紅白、クリスマス、ケーキ、チキン、などなど色々ありますね。さて、僕たちはネットを見ていると勘違いしてしまう点があります。SNSというのはトレンドを掴みやすい仕組みになっている。ホットな人、コンテンツなどがすぐ目に入る。つまり、世の中の人がいま何に関心があるのか、何を話題にしているのかが分かるのです。トレンドワードをタップすれば、無数の人がその話題についてアレコレと意見や感想を投稿している様子を観察できます。だから、そこに関心を持っていない自分は流行に乗れていない、あるいは少数派なのでは、と錯覚してしまうのです。いえいえ、決してそんなことはないんですよ。有馬記念で盛り上がっていた人が必ずしもM-1にも興味があるとは限らない。けれど、トレンドの一覧だけを追っていると、世の中の人全員がそこに関心を持っていて、トレンドを追い続けていて、そうでない自分は爪弾きにされているような疎外感をおぼえる。実際はそんなはずない。もしそうだとすれば、日曜の朝はみんなプリキュアや仮面ライダーを観ていることになる。日曜朝のトレンドはニチアサ一色だからね。

たまに、本当にたまにですが、世の流行を手広くおさえている人がいる。どんなジャンルの話題を振ってもそつなく応じられて凄いなあと思う反面、どのコンテンツにおいても代表的なものに触れている程度なので、深みを感じられない。また、トレンドやビッグコンテンツだけを追っていると個性が出ない。好きな漫画はワンピース、好きなブランドはLouis Vuitton、好きな音楽はThe Beatles。それを悪いとは言いませんが、嗜好があまりにのっぺりしていてその人がどういう人なのかイマイチ掴めない。だからこそ、気にせずどんどん逆張りをして個性を出していこう!世間ではコレが流行っているから、自分は別のものにしよう!と意識的に逆張る必要はないのです。自分が良いなと思ったものを選び、良いなと思ったことをすればいい。

流行を追い続けていると、自分は何が好きで何をしたいのか、その基準が分からなくなっていくと思います。流行っているものがオシャレで、流行っているものが良いもの。次第に流行っているものが好きだという思考になり、自分の考えや感覚に基づいた決断に自信がなくなるのです。アニメや映画のレビューを見るのもそうですね。「どういう感想を持つのが正解なんだろう?」「ああよかった、自分の感想は”間違っていなかった”」そうやって安心感を得たくてレビューを漁る人もいるでしょう。平々凡々で凹凸なく普通であることこそが至高だ、という考えの人は、もちろんそれが1番だと思います。しかし、こんな日記を読んでいる人が普通を望んでいるとは思えません。どんどん自分の気の赴くままに、やりたいことをやっていこうぜ。

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