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マッチングアプリは死にゲー

僕はたまーにマッチングアプリを使います。本当にたまにです。無職で時間を持て余していた+人肌恋しかったからです。きわめて単純な理由。本気で恋人や結婚相手を探している人からすれば、無職がマッチングアプリなんかするなよとグーパンチされてしまいそうですが、僕は友達探しが目的でした。経済力が皆無なのは自分が1番よくわかっています。そんな状態で恋人や結婚相手を探そうなどおこがましい。まあ、友達探しって名目もなんだか小賢しい印象はあります。謙遜している風だけれど、あわよくばワンチャンとか思ってそうですもんね。とにかく恋や結婚、ひいては人間関係というのはいつだって探り合いです。常に互いが疑心暗鬼の牽制合戦。ライアーゲームやダンガンロンパと何ら変わらない。肉体的か社会的かが違うだけで、僕たちはいつだって死と隣り合わせなのだ。

とはいえ、僕も働くようになってからマッチングアプリはきっぱり辞めた。僕のなかで優先度が下がったのだ。使ったことのある人なら分かると思いますが、マッチングアプリとかチャットアプリってけっこう時間溶けるんですよ。誰かとマッチングするまではもちろん、マッチした後のやりとりが時間泥棒すぎる。であれば、ゲームのように「1日1時間まで」と自分のなかでルールを決められればいいのだが、その性質上そういうわけにいかない。というのも、アプリの利用者には頻繁なレスポンスを求める人が多い(気がする)ため、なるべく小まめにメッセージを返さなければならない。女性はいくらでも男性からアプローチがありますから、返事の少ないヤツはすぐに埋もれて切り捨てられてしまう。おそらく、僕が不器用だというのもあるでしょう。スキマ時間を上手に使って効率よくマッチングする人もいるでしょう。妥当性のある理由を相手に伝えて、かつ相手を惹きつけるようなセルフブランディングを行い、頻繁にメッセージを送らなくて済む人もいると思います。それこそが上手な攻略なのでしょうが、僕にはそんな器用なマネはできない。また、相手の女性に次々とブロックされると、それらが失敗経験として自分の中に蓄えられていく。ブロックなど当たり前で、どんどん次の相手へ切り替えていく柔軟さが必要なのだが、なかなか難しい。僕はけっこう傷ついてしまう。

マッチングアプリというゲームは、ライトユーザーには向いていないのだ。SEKIROやアーマードコアなどの、いわゆるフロムゲーみたいなものだ。緻密な努力を重ね、傾向と対策を考察し、自分の中で攻略法を見出す。死んで死んで死にまくるけど、強敵を倒した時の達成感はひとしおというゲーム性。実はマッチングアプリも同じなんじゃないか。僕のようにロクに攻略しようともせず、なんとなくポチポチと思考停止でスマホをタップして女性と知り合おうなんてムシが良すぎるのだ。だから、やめた。僕は画面に映ったカラフルな髪色でデッカいお目目の女の子に相手をしてもらうのがお似合いだ。それでいい。それで・・・いいのです。

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