YouTubeは観るものだと思い込んでいませんか?

30年くらい前になりますが、家庭用の8mmビデオカメラを購入しました。
当時はテレビ番組を録画して観るということはあっても、自分で撮影したものを再生して観るというのは、あまり一般的ではありませんでした。
とにかくまだビデオカメラが高価だったので、そう簡単に手が出るものではなかったんですよね。

それから時は過ぎ、現代はまさに動画の時代です。
スマホで質の高い画像が簡単に撮れ、スマホ内で編集でき、すぐに配信することができます。

30年前には全く想像もつかなかったことが現実になり、来年5Gになることでさらに勢いがついていくことが予想されますが、大きく変わったのは、動画は観るものであると同時に、表現するツールとして進化を遂げたことです。
大げさに聞こえるかもですが、個人レベルでテレビ局を持っているようなものですからね。

僕自身もいま動画を撮り溜めていて、12月から順次アップする予定です。
音楽が中心にはなりますが、いろんな方達とコラボしたり一人で解説したり、「なるほどね〜」と思ってもらえるチャンネルを作ります。
もちろん最初は実験的なことが続くのですが、やりながらコツを掴んでいけばいいかなと。
何事もやってみないとわからないですからね。

今年になってからYouTubeを観るのに相当時間を割きました。
有名どころのYouTuberから無名の人まで、いろんな職種の人たちの動画を観続け研究をしてきました。
それをこれから生かそうと思っているのですが、YouTubeについてミュージシャンと話してみると、意外にみなさん「やりたいと思っているんですけどきっかけが。」みたいなことが多いんですよ。

ミュージシャンは、YouTubeってライブ動画とMVをアップするためのものだという思い込みがあって、もちろんそれもガンガンやったほうがいいと思いますが、自分が何かについてトークすることができるってことを忘れてやしませんか?って言いたんです。
まぁこれはYouTubeに限ったことではなくて、ニコ動でも今流行りの生配信アプリでもいいんですけどね。

何度も書いてきましたが、音楽ビジネスはレコーディングした音源を売ることではなくなりました。
ダウンロードやストリーミングでの売り上げだけで食べれるようになるわけではないし、とにかく今までの仕組みが通用しなくなったことは誰もが知るところです。

だからね、音楽(楽曲)をプロモーションするんじゃなくて、自分をプロモーションするのには、やはり動画が効果的なんです。
ブログなどの文章だと、音楽のことを伝えるのにも限界があるし、何よりも自分のキャラクターを知ってもらえるのは強いです。
個性や人となりが伝わることで、そのアーティストのバックボーンが見えるってもんです。
「なるほどね!こういうキャラクターでこういう人生観だから、この曲が生まれるんだね」みたいなことですよ。

その昔、「一億総タレント」という言葉がありましたが、今は人口も増えたので、「一億二千万総テレビ局」ってとこですかね。
音楽活動する上で、これからは動画配信は必須になるでしょう。
もちろん、あえて一切自分の情報は出さないという方法もあるし、どうやるのかはそれぞれ個人の自由です。

ただ、初期投資もいらないし、経済的な負担もほとんどない動画配信ができるのに、「動画は観るものだ」という価値観はあまりにもったいないです。
特にミュージシャンは、なるべく早く自分のチャンネルでのトークを考えて欲しいです。
音楽のことだけじゃなく、趣味やこだわっているもの、生き方や人生哲学などなど、取り上げるテーマはいくらでもあります。
「MCの練習になるしな〜」くらいの軽い気持ちで、ぜひトライしてみてください。

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